エルドアン首相、対立するメディアを批判「彼らの灯は消えるだろう」
2009年02月15日付 Yeni Safak 紙
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エルドアン首相は、共和人民党(CHP)を支持するメディアの誹謗中傷キャンペーンにさらされているとし、「イスタンブル、アンカラ、イズミルでは互いに協力しあっています。しかし、彼らの灯は燃え上がらないでしょう。3月29日の地方選挙で、この灯は消えるでしょう。なぜなら我々は、国民が創りあげた政党だからです」と述べた。
タイイプ・エルドアン首相は、共和人民党支持のメディアが、同首相について「村長にも値しない」という見出しを掲げたことに言及し、「しかし、我が国民は、エルドアンに村長であることを放棄させ、この国で首相の職務をゆだねたのです」と述べた。スィノプで行われた党集会で演説したエルドアン首相は、嘘と誹謗を含む報道に強い反発を示した。
■スィノプ出身のディオゲネス(ギリシャ哲学者)
エルドアン首相は、力を国民から得ていると述べ、こう続けた。
「スィノプ在住の皆さんはよくご存じのはずです。ほら、スィノプ出身のディオゲネスがいったそうじゃないですか、『邪魔をするな。私に他人はいらない』と。すぐに明日には『首相はまた、ディオゲネスを話題にした』と新聞に書かれることでしょう。あなた方は、新聞記者がこの国で、国民の言葉を代弁したことを見たことがありますか?
嘘、誹謗、中傷を、これらの人達は自由と考えているのです。少し批判したり、重要なところに触れたりすると、泣き叫んで自由を語るのです。間違いだらけの報道をするメディアを、皆さんの家に入れないようにと、もう一度私は申し上げます」
■共和人民党支持のメディア
エルドアン首相は演説において、メディアにおける最近の偏った報道に言及し、以下のように語った。
「ここのところ、私をビジネスマンのパートナーのように示し、こう言うのです。『その土地は、公正発展党系の自治体首長によって不労所得化された』と。
この人たちが不労所得に変えたのならば、なぜその土地をサッカー連盟に寄付したのでしょうか。
興味深いのは、『ここに公正発展党イスタンブル県連組織を建設するつもりだったのだ』というものです。よく聞いてください。公正発展党イスタンブル県連組織は、およそ1年半から2年の間、ストリュジェで建設が始められている場所に移動したのです。このような中傷があってよいのでしょうか?
これらの新聞記者達は、私たちに関して肯定的に報道するいくつかの新聞を「偏ったメディア」というのです。そうですか、それならあなたがたは誰に偏っているのでしょうか?これらの人達は、共和人民党を支持しているのです。お互いに合図を出し合い、イスタンブル、アンカラ、イズミルで協力しあっています。
しかし、彼らの灯りは、燃え上がらないでしょう。3月29日にこの灯りは消えるでしょう。なぜなら、私たちはメディアではなく、国民が創った政党であるからです。国民が公正発展党を創ったのです、メディアのパトロンではありません」
共和人民党のバイカル党首が、偏向メディアをつくっていると公正発展党を批判したことに触れたエルドアン首相は、「偏向メディアが何であるか、どんなもので、どのようにつくられたかを、私たちはあなた方から学んでいます。何年もの間、偏向メディアによって生き残り、政権を取ろうとし、ライバルを排除しようとしましたが、あなた方は達成できませんでした」と語った。
■国民はシーリーン、私たちはフェルハト
エルドアン首相は、スィノプーボヤバト間のトンネル道路、そして一部の施設のオープニング式典に参加した。そして黒海沿岸道路も自身の政権期に完了したと述べ、スィノプーサムスン間の部分も、短期間のうちに終了することを目標にしていると強調した。同首相は、これが開通することによって、「大変だった交通が解決する」と話した。
また、国民はシーリーン、自身はフェルハトであるとし、「この道路によってフェルハトは、シーリーンのところに到達したのです。私たちは、あなた方に恋をしているのです。私たちは、山々を掘って、神に助けていただきながら、この国での奉仕を続けるでしょう」と話した。
■気にしない
エルドアン首相は、次のように語った。
「スィノプ城塞やスィノプ刑務所について、詩人の美しい言葉があります。それは何だったでしょうか?それは『頭を垂れないで。気にしないで。気にしないで』です。これは大変重要です、問題はこれなのです。このスィノプ刑務所も、頭を垂れない人たちが、気にする気持ちではなくて、気にしない気持ちに出会う場所となるとよいと思います。これについても私たちは、皆さんに約束します」
■野党は下請けへ
エルドアン首相は、アマスヤのヤヴズ・セリム広場で行われた集会での演説では、野党が仕事を下請けに与えたことを批判した。エルドアン首相は、「この下請けは誰でしょうか?偏向メディアです。偏向メディアは記事を書き、風刺画を描いています。そしてこれらは、メディアの後にからみついて、道を前に進んでいます。カラスは案内人になりません。私は、彼らが別の案内人を見つけたほうがよいと言っているのです」と話した。
同首相は、野党の義務を行わず、下請けのメディアに仕事をやらせている人たちに、国民は信頼して政権を委ねないだろうと述べた。そして「偏向」メディアに対しては、「首相に対し誹謗中傷する自由があなたにあるように、首相にも正しいことや真実を国民に説明する自由があります」と説教をした。エルドアン首相は、共和人民党のスカーフとコーラン学校の門戸開放政策を批判し、「あなたの頭に投票箱が浮かんだのですか?どうしたのでしょうか、一週間で啓発されて、国民のことを思い出し、国民の要求に取り組むようになられましたね」と話した。
■トルコはキー(鍵)
エルドアン首相は、地域の未解決問題に解決策を模索する積極的な役割を担っていると述べ、「ダボスで起きた事件の後、いくつかのメディアが書きたて、こう言いました。『トルコは仲介者としての役割を失い、影響力を与えられない状態となった。孤立しており、軸にずれが起きている』
誰もがすでに目撃し、公然と述べているように、トルコは当該地域で支援や貢献を望まれている国であり、その重要性はさらに増した国となっています。
トルコは、地域でのあらゆる問題を乗り越えるためのキーとしての役割を演じる国々に意味のある貢献を求められている重要なアクターです。皆が次のことをよく知るべきだと思うのですが、トルコには方向性の問題や軸線の問題はありません。トルコの方向も、軸線も、目標も明らかです。誰もトルコを一定の地域やエリアに閉じ込めたり、トルコの多面的な関係を弱めさせないように。トルコは殻に閉じこもることはありませんし、隅に引きこもることもありません。内にこもれないくらい大きな国なのです。今やトルコでは異なる国々の首脳を前にして行儀良く手を重ねてかしこまっている政府は存在しません。このように理解してください」と述べた。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:15800 )