エルドアン首相のディヤルバクル演説―運命はひとつ
2009年02月22日付 Hurriyet 紙

エルドアン首相はディヤルバクルでの演説で、イデオロギーの二極化から大きな苦しみが生じていると述べ、「アンカラの運命とディヤルバクルの運命はひとつです」と述べた。エルドアン首相は、「さあいらっしゃい、心をひとつにしましょう」と話し、団結を呼びかけた。

タイイプ・エルドアン首相は、ディヤルバクル集会で以下のように呼びかけた。
「子どもたちを祖国防衛のために兵役へ送り出した母親達は涙に暮れました。母親イデオロギーは、わけへだてすることはありません。私たちは、母親達が悲しまないように、涙を流さないようにしたいとおもいます。母親達も、小さな赤ん坊達も利用されることのないようにしたいと思います。もうこの痛みが終わりますように。そして象徴的な衝突現場に終止符が打たれますように」

エルドアン首相は、トルコがイデオロギーの二極化からとても大きな苦しみを味わっていると述べ、「アンカラの運命とディヤルバクルの運命はひとつです」と述べた。エルドアン首相は、ハジ・ベクタシュ・ヴェリの「さあいらっしゃい、心をひとつにしましょう」という言葉で、一致団結を呼びかけた。
同首相は、駅広場から次のような概要のメッセージを発した。


■新しいノールーズ祭となるだろう

ディヤルバクルへ吉報です。2009年3月29日の朝、新しい時代が始まります。3月29日には、新しい春、新しいノールーズ祭が私たちの国の隅から隅まで取り巻くでしょう。極寒の真冬は、復活、目覚め、奉仕、正義に場所を譲るでしょう。チグリス川はその日、もっと異なる貢献に出会うでしょう。

■浄化期間

私たちは、歴史、文明、国家を皆さんと一緒に建設しました。私たちは、同じからだの中にある魂であり、同じ組織の構成要素です。チグリス、ユーフラテス川が私たちの心に流れる限り、永遠に私たちは共に歩んでいくでしょう。昨日まで私たちはお互いをもっと難解にしか、そして少ししか理解しあえていませんでした。今日においては、より明瞭にそしてはっきりと理解しています。私たちに長年、解決不能のものとして示されてきた、未解決であることが解決であると頑なに主張されてきた問題を、今、私たちは容易に解決しています。我々の間にある偏見を排除すればするほど、お互いをより好きになっているのです。我々は敵対心ではなく親族愛を、緊張ではなくきょうだい愛を強くしているのです。トルコは、歴史の変革期、転換期にいます。暗闇に光があてられ、仮面がはがされています。長年、身を隠して不当な行為を行ってきた者達の姿が露呈してきています。この期間は、トルコの浄化期間といえるでしょう。清い社会、清い政治、清い統治への期間です。

■毒を盛っている者は明らか

法治国家は、民主主義とともに暗闇から浄化されているところです。さらに浄化されるでしょう。時代遅れの思想をもつ人たちと、無知の若者を不協和音が生じるようなことや盲目的なイデオロギーによって袋小路に追い込み害を及ぼす者たちが、実は協力関係にあるということがまさに白日の下にさらされています。

■我々は武装集団、マフィアを知っている。

武装集団やマフィア、テロ組織が、互いに協力しあっていることをかしこい我が国民は知っています。犯罪組織がどの組織と関係があるのか、集団を広場へと押しやる一方で、カーテンの後ろでお互いをどのように養っているのかについて、私たちはすでに知っているのです。弾圧はだれにも、そうだれにも繁栄をもたらしません。

■イデオロギーの二極化

アンカラの運命とディヤルバクルの運命はひとつです。トルコはイデオロギーの二極化によりとても大きな痛みを味わいました。武装集団、マフィア、テロ組織は、暗い部屋の中で共にこの国のトップに対し悪事を企ててきました。民主主義に対して行われたクーデターは、ディヤルバクルの市壁内にある刑務所でもバイラムパシャ刑務所でも痛みを止めることにはなりませんでした。


■特別警備網

タイイプ・エルドアン首相のために、ディヤルバクルでは広範囲で治安対策が取られた。エルドアン首相が乗ったバスは、周辺の県から駆けつけた応援を合わせ、多数の警官を伴った警備網の中で進んでいった。到着するまでの道すがら、そして集会広場では、エルドアン首相の周囲では鳥も飛ぶことができなかった。電波妨害装置が使われたため、携帯電話は使用不可となった。

■通行中、シャッターは下ろされた

エルドアン首相は、空港から集会が行われる駅広場への移動の際、バーラル通りを使った。通りの商店のほとんどは、エルドアン首相の到着する前にシャッターを下ろした。エルドアン首相が通りを通過した後は、商店の大部分は店を開いた。

ジェム・カラジャをなつかしく思う

9月12日クーデターの後、ジェム・カラジャという我が国の芸術家でさえ、国内にはいられなくなったのだった。故オザル元大統領が、彼を我が国に連れてきたとき、私たち皆、彼をどれほど恋しく思っていたかを改めて理解したのではなかったでしょうか。トルコ国営放送(TRT6)が成功しますようにとクルド語で、そしてトルコ語で言いました。このチャンネルに関心が示されました。よろしい、それでは正義に傷が付きましたか?。一部の人たちはなぜ私たちに成功を祈念することすらできなかったのでしょうか。

■バイカルの弁護士免許は無効になる

罪を犯していない人は誰でも家に招き、人道的な政治に背を向ける人たち、そして公正発展党政権の政策を称賛できない人たちが、どれくらい政治をすることができるというのでしょうか。私は興味を持っているのですが、この地域の想いを悪用する人たちは、自分たちがもつ特権的な立ち位置を失うことを心配しているのでしょうか?さもなければ、彼らもこの地域における共和人民党になりたいのでしょうか?彼らも誰かの弁護士になりたいのでしょうか?いいですか、警告しておきます。バイカル党首の弁護士資格は、近々、おそらく3月29日(地方選挙投票日)に、国民の手により無効とされるでしょう。


■心のこもった挨拶

エルドアン首相は駅広場でおこなわれた党集会で、ディヤルバクルの人たちに呼びかけた。エルドアン首相は演説に先立ち、広場に集った人たちに手を振って挨拶する一方で、妻エミネ・エルドアン夫人は手を心臓にあてながら挨拶をした。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:15845 )