アンタリヤ第三地方行政裁判所、アレヴィー児童に「宗教」科目履修免除と判決
2009年02月25日付 Hurriyet 紙

アレヴィー信徒の両親が、初等学校第5学年の娘に「宗教文化と倫理知識」の授業の免除を求め、訴訟を起こした。アンタリヤ第三地方行政裁判所は要求を認め、アレヴィー信徒である児童がこの授業を免除される判決を下した。

■信仰の自由
裁判所は、「基本的人権、ならびに自由のひとつである、宗教的信条の自由の範囲内で、子どもに必修とされている授業の免除が適用される必要があるという結論に達した」と判決を下した。

アンタリヤに居住し教師の母D.D.さんと販売業の父M.A.Dさんは、ムラトパシャ市にある小学校第5学年で学ぶ娘S.E.Dさんの必修科目「宗教文化と倫理知識」の免除を求め、アンタリヤ第三地方行政裁判所に訴訟を起こした。

■悪影響の源
ギュルギョズ弁護士は、原告夫婦の児童にこの授業の成績がつけられており、児童は内面で葛藤し、授業を理解し辛くなっていると主張し、訴状の中でこう表現した。
「児童が留年するリスクがあります。このやり方は明らかに法に反しています。このために埋め合わせが困難な害を及ぼしています」
ギュルギョズ弁護士は、原告夫婦の子どもに対する必修の宗教科目の実施中止とプロセスの取り消しを求めた。

■判決は全会一致
裁判所の判事団は、原告の児童への必修科目の適用を停止する決定を下した。裁判所の判決文には、次のような見解が掲載された。
「学校で必修教科とされている『宗教文化と倫理知識』の授業が、自分の宗教や哲学的な信条に適合していないと主張する原告に対しては、原告がいかなる宗派であろうとも、基本的人権と自由のひとつである「信仰の自由」の適用の範囲内で、子どもに必修とされている同授業を免除する必要があるとの結論に達した。このため、この要求の棄却に関する訴訟手続きは法に反している。法に反していることが明らかな内容の訴訟が行われると、埋め合わせが困難な害を及ぼす可能性があるため、そのような手続きを停止することが満場一致で決定された」

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:15869 )