欧州人権裁判所、トルコに賠償金の支払い命じる 大学でクルド語選択科目開設をめぐって
2009年03月04日付 Milliyet 紙

欧州人権裁判所は、アフヨンコジャテペ大学でクルド語を選択科目として開設するよう要求し、これを理由に学校を停学とされた18名の生徒が起こした訴訟に対し、トルコが教育の権利を侵害しているとの決定を下した。しかしこの決定は、「クルド語に青信号」として解釈されうる形のものでない。裁判所は、この種の要求に対して学生に与えられた懲罰が不適当であることからこの決定を下したのである。欧州人権裁判所が昨日(3日)明らかにした判決は、同様の性質をもつ数十の裁判にとって判例を形成しよう。

2002年にアフヨンコジャテペ大学でクルド語が選択科目とされるよう申請をおこなった18名の学生は、学校を2期停学処分となった。学生らはこの問題を司法の場に持ち込んだ。トルコの司法は、「講義の開設申請は、宗教、言語、民族の分離を加速化させる方向にあり、またクルド労働者党(PKK)の戦略の一部である」との見解を伝え、要求を拒否した。

原告は2002年に欧州人権裁判所に訴訟の場を移し、2003年に同裁判が再審議され、2004年に学生らに有利な判決が出た。欧州人権裁判所は、学生によるクルド語を選択科目としたいとの申請は表現の自由の範囲内であること、および課された処罰が不当であるとの判決を下した。トルコは原告各々に対し1500ユーロ、総額27000ユーロの賠償金を支払うことになっている。

欧州人権裁判所は、ボズジャ島のキミシス・テオドクギリシャ正教会が起こした訴訟でも、これ以前のワクフ訴訟と同様にトルコに不利な判決を下した。同裁判所は、土地が20年以上教会によって利用されていたことが証明されるとの見地から、所有権の保護に関連する条項をトルコが侵害したとの決定を下した。トルコは、3か月以内に土地を教会の名義で登記させること、および裁判費用を含む総額10万5千ユーロの賠償金の支払いを余儀なくされている。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:15916 )