アラブの和解に向けた努力の一環として、サウジ外相がダマスカスを訪問
2009年03月04日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■サウード・アル=ファイサル外相、3年ぶりにダマスカスを訪問
2009年03月04日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
サウジアラビアのサウード・アル=ファイサル外相が、昨日水曜日にダマスカスに到着した。双方の和解に向けた努力の枠組みのもとでの3年ぶりのシリアの首都訪問となった。
サウジ外相のダマスカス訪問は、アブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王へのアサド大統領の書簡を携えた、シリアのワリード・アル=ムアッレム外相のリヤード訪問から、10日も経たないうちに行われた。これはまた、今月30日のドーハにおけるアラブサミット開催前の、アラブ諸国の関係改善と分裂解消を目的とする枠組みのもとで行われた、カイロでのエジプト、サウジ、シリア外相の三者会談の直後の訪問であった。
シリアとサウジアラビアの関係は、2005年2月のラフィーク・アル=ハリーリー元レバノン首相の暗殺以降、緊張が高まっている。
ファイサル外相の最後の公式シリア訪問は、2006年1月にさかのぼり、この訪問に続きアサド大統領がサウジアラビアを訪問した。これらの訪問は、ハリーリー元首相暗殺による二国家間の関係断絶を終わらせるためのものだった。
しかしその後、両国関係はふたたび冷え、同様にカイロとダマスカスの関係も、2006年7月のイスラエルの対レバノン戦争とともに悪化した。エジプトは、サウジアラビアとヨルダンと共に、シリアが支援するヒズボッラーを「政治的な冒険主義」と非難したのだ。
ファイサル外相は、火曜日の朝のアラブ外相会議の冒頭で、「リヤードとダマスカス間の前向きなコミュニケーションを含めたアラブ国家間の明白な関係改善が見られ、これはアラブ国家間の総合的な和解への道を後押しする」と強調した。新しい政治的な動きと緊張緩和にもかかわらず、アムル・ムーサー・アラブ連盟事務局長は、火曜日のアラブ外相会議の終わりに、アラブの和解への道には「障害が多い」と述べた。さらに、「緊張は緩和され、相互理解を志向する方向に近づいている」と付け加えた。
ファイサル外相は、アラブ外相会議の冒頭で、「アラブ・イスラエル紛争や、核問題または湾岸地域の安全保障問題におけるイランの挑戦、イラク・パレスチナ・レバノンでのアラブの問題に対する外部の介入といった、アラブ世界の安全保障に直接関係する問題について、共通で統一された展望がないかぎり、アラブ内部およびパレスチナ内部の和解に向けた努力は進展せず、支援されない」と強調した。
カイロとリヤードの双方は、シリアとイランの同盟関係は、アラブの利益に悪影響を与えるかもしれないと考えている。
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( 翻訳者:ホサム・ダルウィッシュ )
( 記事ID:15936 )