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公正発展党(AKP)のアダナ集会では、会場を飾り付けるための風船膨らまし作業が、郵便局のアダナ本局で行われた。紐で繋がれた風船は、公正発展党系のセイハン市役所の公用車によって広場に吊された。
1 集会のために公的支援
公正発展党がアダナで行う集会の会場を飾り付ける風船は、郵便局内で膨らまされた後、同局の庭で、紐で結ばれた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がアダナで行う集会を前にして、集会会場を飾り付けるための熱烈な準備作業が始められた。
■誕生日の準備
ウウル・ムムジュ広場での集会を前に、広場のすぐ側にある郵便局アダナ本局の建物から、会場の飾り付けに使われる公正発展党と書かれたオレンジと白の風船が姿を現した。建物の中で膨らまされたという風船は、局内の機械によってか、あるいは職員達によって膨らませられたのかは、分からなかった。
風船はその後、郵便局アダナ本局の庭で、同局勤務の特別警備員の監視のもと、24~25歳の一団の若者達によって紐で縛られ、集会のために準備された。写真撮影されていることに気付いたその一団のひとりは、ドアン通信社の記者の「お疲れ様、何をなさっているのでしょうか?」という質問に、「誕生日パーティーがあるのです。その準備をしています」と答えた。
同じ若者はその後、「総局で誕生日会があります。その準備をしています」と話した。最後には発言を以下のように修正し、「総局長の娘の誕生日なのです。その準備をしています。ここを撮影しないで下さい。集会会場を撮影して下さい」と言った。準備された風船はその後、公正発展党員が首長を務めるセイハン市役所の公用車によって広場に吊された。
2 選挙禁止事項に注意を払う者はなし
諸政党の広報活動に関する禁止事項は、明日、3月9日から解禁であるにもかかわらず、イスタンブルの街角は旗、ペナント、ポスターに埋まっている。共和人民党 (CHP)と正道党(DYP)は「ルール違反は公正発展党が始めた」という一方で、公正発展党は、「郡部は中央の言うことを聞かない」と自己弁護をした。
政党の広報活動は3月9日月曜日から20日間のみ行えると高等選挙委員会が決定したにもかかわらず、イスタンブルは禁止を守らない候補者のために「選挙のポスターやチラシが散らかるゴミ箱」となった。
ウスキュダルやエミノュのように賑わいのある区では、広場に吊された数百の旗やペナントのため、ほとんど空を見ることができない状態となった。その一方で、禁止されているにもかかわらず、壁や通りはポスターと張り紙で埋まっている。政党は生じているルール違反の責任を互いになすりつけ合っている。
■高等選挙委員会:違反切符は切られていない
高等選挙委員会に属するイスタンブル県選挙委員会本部の関係者は、この件に関する本紙の質問に対して、「禁止事項は、高等選挙委員会の決定により明らかです。月曜日まで、旗、ペナント、壁にポスターや政党の旗を掲げること、及び貼り付けることは禁止されています。しかし、これに耳を貸す人はいません。大変残念なことに、禁止は守られていないのです。誰も耳を貸しませんし、行政は違反切符を切らないのです」と述べた。
■公正発展党:郡部は耳を貸さない
イスタンブルでの選挙活動を行っている公正発展党イスタンブル県連のフルシ・シェンチュルク副代表は、総選挙での高等選挙委員会の選挙活動禁止を適用するほうがより簡単であるにも関わらず、地方選挙で自分の広報活動を行う候補者達は中央からの警告に耳を貸さない、と話した。
シェンチュルク副代表は、「なんとおっしゃられようが、彼らが耳を貸さないのです。総選挙ではこんなことにはなりませんが、地方選挙ではこうなってしまうのです。なぜなら、候補者達は遅れをとったと考えて、自分本位の考えで活動を行っているのです。我々は、『連絡事務所の外では、何もしてはならない』と警告を送り、その上、旗を送りませんでした。しかし、郡部では私たちから受け取れなかった旗を、安いからといって自分たちで印刷して掲げたのです」と話した。
■「公正発展党が始めた」という主張
共和人民党の選挙活動担当、イスタンブル県連コライ・ユジェル副代表は、「公正発展党は禁止事項に耳を貸しませんでした。この一週間、イスタンブルのあらゆる場所で、旗やポスターが掲げられています。私たちが(解禁を)待っていれば、今度は私達の支援者たちが、『遅れをとっていますよ。あなたがたは努力をおこっています』というのです。この状況では、活動を早めに始めるしかないのです」と述べた。
ユジュル県副代表は、旗とポスターはアンカラから送られてきたと説明し、「特定の場所や広場では、目と目をあわせられないくらい旗やポスターであふれかえっています。この光景は全く満足するものはありません。しかし、手の打ちようがないのです。とても残念に思いますが、この光景が形成されたのは公正発展党のせいなのです。これを始めたのは彼らなのです」と話した。
正道党イスタンブル県連のレムズィ・シェン副代表も公正発展党を批判して、「結局のところ、選挙の禁止事項は皆が守る必要があるのです。私たちも法を尊重する政党ですから、この法律を遵守しました。しかし、他の政党、特に与党が法律を全く守っていないことを残念ながら目撃したのです。同時に、これに関するいかなる対応もなされなかったことも目撃しました。この選挙はあらゆる点で、民主主義と平等な条件の下に行われる選挙戦ということは不可能です」と述べた。
3 集団結婚式で選挙運動
ディヤルバクルでおこなわれた公的結婚式で、夫妻に家電製品と家具が贈られた。式場の入り口に並んだ、家財道具運搬用トラックの前に、公正発展党の選挙バスが駐車していたことが注意を引いた。
ディヤルバクルには支部をもたない国際援助・相互扶助協会により行われた20組の夫婦の公的結婚式は、公正発展党員集団の集会と化した。
国会議員と自治体首長候補者とともに、ヒュセイン・アブニ・ムトゥル知事が参加した式で、協会は夫婦達に家電製品を配った。
国際援助・相互扶助協会がある結婚式場で行った結婚式に、公正発展党ディヤルバクル選出のアブドゥッラフマーン・クルト国会議員、アリ・イフサン・メルダンオール国会議員と、公正発展党所属でディヤルバクル広域市長候補のクトベッティン・アルズ氏と党幹部が参加した。それぞれの夫婦に配られる冷蔵庫、洗濯機、オープン、絨毯、ソファーベッドを積んだ小型トラックは、結婚式場の入り口の前に列をなした。小型トラックの最前列に、公正発展党の選挙用バスが止まっていたことが注意を引いた。
トルコで450人の会員を擁する国際援助・相互扶助協会のイスマイル・ハック・トゥルンジュ会長は、同協会が2004年に創立され、世界の多くの場所で助けを必要とする人たちに様々な援助を行っていると話した。トゥルンジュ会長は、「この地域でも活動を続けています。以前にも、ディヤルバクルで30組の夫婦の公的結婚式を行ったことがあります。ディヤルバクルには私たちの支部はありません。しかし、ここにいる皆さんが私たちにしてくださった申し出を受けて、さらに20組の公的結婚式を行ったのです。
私たちは、貧しいこれらの夫婦の皆さんが新居で必要とするものに応えました。夫妻に電化製品と家具をプレゼントしました。これらの費用は我々が支払っています」と述べた。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:15942 )