アラブ連盟外相会議、ガザ復興会議を賞賛、スーダン大統領への逮捕請求の危険性を警告
2009年03月04日付 Al-Ahram 紙
■ シャルム・シェイフ会議の成果と長期停戦に向けたエジプトの努力をアラブ諸国外相が称賛
■ バシール大統領の国際刑事裁判所訴追に関する決議の危険性を警告
■ バハレーンをめぐるイランの声明を非難
■ 関係正常化と和解実現に向け、エジプト・サウジアラビア・シリアの外相が三者会議
2009年03月04日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【カイロ:マスウード・アル=ヘンナーウィー】
カイロで行われていたアラブ外相会議が昨日閉幕するにあたり、アラブ諸国の外相達はガザ復興のために開催されたシャルム・シェイク会議で達成された素晴らしい成功と、パレスチナに45億ドル拠出するとの国際公約を称賛した。また外相達は、この会議を呼びかけ、準備を行ったエジプトの役割を大きく評価した。同様に、長期停戦実現に向けたエジプトの尽力と、各派間の和解実現のために行われたパレスチナ諸勢力間の対話の成果に対する支持を確認した。
またアラブ連盟理事会は、ガザ復興のためのシャルム・シェイク会議 で合意した内容を遵守し、パレスチナ政権の監督と責任の下で復興を始めるために、義務と公約を迅速に遂行するよう、国際的な諸機関に要請した。
外相達はガザ攻撃の際に行われた犯罪行為の法的・道義的・政治的責任はイスラエルにあるとして、関連する国連機関に対し、戦争犯罪を調査して、犯人を国際法廷に送致するよう要請した。また国際社会に対しては、国連安保理決議第1860号の実施に適した土壌を形成するエジプト停戦案で提起されたメカニズムに則って、封鎖解除と通行所開放を行うよう、イスラエルへ圧力をかけることを要請した。
一方、〔国際刑事裁判所がダルフール紛争の責任者としてスーダン大統領に逮捕状を発行したことを受けて生じた〕スーダン危機に関してアラブ連盟理事会は、バシール大統領に不利益な決定が国際刑事裁判所から出されることは、スーダンにおける現在の和平プロセスに深刻な影響を及ぼすと警告した。
また昨日の決議では、バハレーン王国の主権と独立に抵触する声明や主張がイラン高官から出されたことも非難された。
前ラウンドの議長だったサウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、「サウジアラビアとシリアとの前向きな連絡協議を含め、最近のアラブ関係には明らかな改善があった」と語り、パレスチナ団結の復活を願う合意を実らせたエジプトの努力を指摘すると共に、イランの挑戦に対処するためにアラブ共通の展望を持つよう求めた。
(後略)
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:15954 )