交通機関共通のイスタンブル・カード登場、アクビル廃止へ
2009年03月13日付 Radikal 紙
イスタンブル広域市長カーディル・トプバシュ氏は、これまでのアクビルに代わり、「イスタンブル・カード」が3月23日から利用開始となることを発表し、さらにこのカードがアクビルよりもより高性能であると説明した。
トプバシュ市長は、サラチハーネにある市庁舎で行った記者会見で、このカードによりイスタンブル市は、科学技術を駆使できる、そしてあらゆる分野で先端を行くような、そして世界と競合でき、ときには世界をリードするような地位を手に入れたと語った。
「イスタンブル・カード」は、導入への強い思いと情熱があって初めて実現したと語るトプバシュ市長は、このカードシステムのプログラムの大部分はイスタンブル市自らが開発したもので、外部から導入したものはほんの一部であると説明した。市長はさらに、このカードシステムに似たシステムを市場に導入しようとしている銀行もあるが、「イスタンブル・カード」がそれらの比較にならないほどの性能であることを強調し、次のように語った:
「イスタンブル・カードはシティーカードです。これはアクビルに代わるものであり、またアクビルよりも高性能です。今後市内での行政サービス分野をはじめとして、多くの場所で使用が可能になります。時代の要請に対応した形のカードです。何度も試行錯誤を繰り返しながら完成した試みなのです。これまでのアクビルの利用も継続できます。イスタンブル・カードは、第1ステップとして、3月23日(月)に利用が開始されます。メジェディイェキョイの各販売所で購入することができます。今後は他の販売所でも購入できるようになります。これは財布のようなものなのです。クレジットカードとは異なります。最高のテクノロジーを導入し、都市生活に快適さをもたらすという意味で重要な試みなのです。イスタンブル・カードのビジネスモデル特許はイスタンブル広域市にあります」
カーディル・トプバシュ広域市長は、このサービスを他の自治体にも提供する用意があると語り、「このシステムによって我々に交通機関の利用履歴を知らせてくれるようになります。これはICシステムであり、センターで操作が可能です。イスタンブル・カードは今後、より様々な機能を持つようになるでしょう。あらゆる種類の情報を保持する自動記憶機能をもつカードなのです。イスタンブル市はまず、行政サービス分野でこのカードの利用を始めます。イスタンブル海上バス会社(İDO)とほかの主要な交通機関もイスタンブル・カードに統合されることになります。市民の交通システムに新たな時代がやってきたのです」と話した。
トプバシュ市長は、その後ホールに設置された機械から、6TL(約350円)で「イスタンブル・カード」を購入した。また彼は同じ機械で「イスタンブル・カード」に入金(チャージ)し、代表としてバス、メトロバス、トラム、İDOの船に乗り、イスタンブル・カードの利用について報道関係者にアピールした。カーディル・トプバシュ市長は「イスタンブル・カード」で最初、乗車料金1.3TL(約76円)、その後2時間での5回乗り換えで65クルシュ(約38円)かかったと説明した。
■ イスタンブル・カードについて
広域市当局によると、「イスタンブル・カード」は今後、アクセス管理やe-保健カード、電子パスポート、電子チケットとして使用される予定。また市の、電子チケットサービス、駐車場サービスさらに社会文化サービスなど多方面で利用できるようになるという。
「イスタンブル・カード」は様々な運用サポートにより、電子チケットや駐車場およびタクシー・ドルムシュ料金の支払い、映画・劇場の入場券、人事管理システム、社会的目標である行政サービス(食料やサービスの提供)のような分野で利用が可能だ。このプロジェクトの第一歩はイスタンブル全域の交通機関の「電子料金加算システム」をカード用に変更することである。電子料金加算システムは、一つの電子メディア(イスタンブル・カードやアクビル)で利用者にプリペイドで乗車を保証し、この乗車履歴から判断し、信頼性が高くてスピーディ、正確な運算を行う情報操作システムのことを指す。
高度なセキュリティ機能をもち、非接触型ICカードとして完成された「イスタンブル・カード」は、まずがアクビルとの併用期間が置かれ、利用が開始される。イスパルクでの支払い(現時点ではフロアー駐車場での予約購入と各種キャンペーンで)でも利用できる。新しいカードは国際基準を満たし、偽造や衝撃にも強い。利用者からみれば、財布に入れて持ち運べるこのカードは、非接触型であるので財布に入れたまま利用できる。イスタンブル・カードは機能としてはアクビルと同じで、現在アクビルが「完全段階型運賃」乗車券として利用されているすべてのİETT(イスタンブル市営交通局)バスでは、アクビルと同じレートで利用される。乗り換えができるのも同じで、İETTのバスでのみ利用できる。
「イスタンブル・カード」の利用希望者は、まず認可されているİETT・アクビル乗車券販売所で6TLのデポジット料金と引き換えに、空のイスタンブル・カードを購入する。それからカードに必要な金額をチャージすればよい。旧式機械しか搭載していないİETTバスではアンテナ地点に近づくことで、運賃が引き落とされることになる。
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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:15990 )