【事件部】女性らを略取し、7件の殺人及び12件の誘拐の罪を犯した3兄弟に対する裁判が、テヘラン州刑事裁判所第71法廷で行われ、3回にわたる公判の結果、3兄弟に死刑が裁判官5名の評決により言い渡された。
ジャーメ・ジャム紙の報告によると、84年ホルダード月29日〔2005年6月19日〕朝、ある男性から〔テヘランの南〕ヴァラーミーンに通じる街道沿いに若い女性の遺体が遺棄されているとの通報が警察に寄せられた。捜査官が現場に向かい、初動捜査を行ったところ、遺体となって発見された若い女性の名前はアクラムといい、口に粘着テープが巻かれて窒息死していたことが判明した。
連続殺人事件
ヴァラーミーン司法局殺人特別予審判事の下、遺体を法医学に送る命令が発出、捜査警察は殺人事件の全容解明へ向けた大規模な捜査を始めた。そうこうしているうちに、同年デイ月22日〔2006年1月12日〕別の女性の遺体が発見、捜査の結果、彼女もまた最初の被害者と同様の方法で殺害されていたことが判明した。
警察による科学捜査の結果、遺体となって発見された二人の女性は同一人物によって殺害されたとする見方が有力となった。単一ないしは複数の殺害犯は、手がかりをまったく残すことなく2人を殺害、最後の遺体が発見された86年ファルヴァルディーン月1日〔2007年3月21日〕までにさらに5人の遺体が発見され、犠牲者の数は7名に上った。
連続殺人事件の犯人逮捕へ向けた懸命の捜査が続けられる中、連続殺害犯の魔手から逃れることに成功したある女性が、捜査警察に飛び込んできた。この女性は事情を次のように説明した。「乗用車に乗り込んでいた3人の男に略取され、暴行を受けました。彼らは私の手や口を縛り、私が死んだものと勘違いして、私を街の郊外に放置しました。こうして、私は九死に一生を得たのです」。
悪魔3兄弟、逮捕
この訴えを受け、ヴァラーミーン検察は本件に関する司法命令を発出、この若い女性から得られた手がかりをもとに、警察は3人の兄弟と一人のアフガン人青年の逮捕に成功した。
容疑者らに対する取り調べで、容疑者の一人アリー・レザーはタクシーと偽って7人の女性を車に乗せて殺害したことを自供、さらに12件の誘拐、警察官身分の詐称、数頭のヒツジ窃盗などの罪などを認めた。その結果、男は二人の兄弟(アミール、及びアフマド・レザー)と共謀して、これらの重大犯罪を犯したことが判明した。
容疑者らがヴァラーミーンで女性を連続して殺害した事実を認め、殺害現場を正確に再現したことから、〔予審判事は〕この事件が容疑者らの犯行によるものと断定、容疑者らを起訴した上で、本件をテヘラン州刑事裁判所に送った。そして二日前、ヌーロッラー・アズィーズ=モハンマディー判事を裁判長とする5名の判事は二度の公判と一度の非公開審理を行い、昨日(火曜日)判決文を言い渡した。
判決によると、主犯格のアリー・レザー被告は7名の女性殺害と女性への暴行の罪で8度の死刑、15年の禁錮刑、及び74回の鞭打ち刑が言い渡された。また、アミール被告には死刑、32年の禁固刑、及び74回の鞭打ち刑が、ハミード・レザー及びナスィーム〔もう一人逮捕されたアフガン人青年〕の両被告には悪魔の所業に関与した罪で、それぞれ死刑が言い渡された。
この判決は今日(水曜日)、被告の弁護士に伝えられる予定。被告らは20日以内に、判決の見直しを求めて控訴することができる。
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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16048 )