エルゲネコン裁判、第二訴状提出
2009年03月25日付 Zaman 紙

 イスタンブル共和国検察局により進められているエルゲネコン訴訟の第二訴状には、「トルコ国軍の大規模な行動計画」というタイトルの章の中に、「公正発展党を政権から追うために、「ヒルミ・オズキョク元参謀総長を辞職させ、その代わりにアイタチ・ヤルマンを就任させる」という(動きがあったとする)情報が記載されている。
 訴状では、陸軍司令官アイタチ・ヤルマン大将、海軍司令官オズデン・オルネキ大将、空軍司令官イブラヒム・フルトゥナ大将、フルシト・トロン将軍、フェヴズィ・トゥルケリ、アドナン・オクタル、チェティン・ドアン退役将軍と数人の中将、少将、准将を含む多数の軍人が、ヒルミ・オズキョク参謀総長を辞職させようとしていたという情報が記載されている。訴状では、また、この目的のために、市民社会団体やメディアに行動を起こさせるなどの一連の行動計画が準備され、ヤシャル・ビュユクアヌト大将の代わりにエルイグル大将を陸軍司令官にするために努力することが決定されていたとしている。

■ヤシャル・ビュユヌアクトの警備計画が労働者党本部から発見された。

 イスタンブル第13重要犯罪裁判所により受理されエルゲネコン第二訴状では、労働者党党本部で見つかったCDの中にヤシャル・ビュユクアヌト元参謀総長暗殺に関する情報が含まれていたとされている。訴状では、CDの中にはビュユクアヌトが行う予定の訪問に関する警備計画があったとされ、組織メンバーが、ある時期、組織の目的に反する行動をとっていたため、時の陸軍司令官ヤシャル・ビュユクアヌトに対し暗殺を計画していたと、主張されている。
 労働党本部で行われた捜査で入手されたCDに含まれる「ヒクメト・チチェキ宛て」というファイルの中に2005年2月8日付けの「警備計画」という名のファイルがあり、そこには、「陸軍司令官ヤシャル・ビュユクアヌト大将警備計画」という題の文書が含まれており、それがビュユクアヌトのイズミルとバルケスィル訪問における警備計画の文書であることが判明した、とされている。訴状ではビュユクアヌトが組織の目的に反する行動をとったため、暗殺計画が準備されたとされ、「特定の日時、場所への訪問に関する警備計画が、関係のない市民の手に渡っていたことは、すでに本捜査全般から組織の目的と反する行動ゆえに標的になっていたことが判明している時の陸軍司令官ヤシャル・ビュユクアヌト大将へ向けた行動の準備が行われたという疑いを予想されるが、活動の準備行動が完了し、実践段階に移されたという証拠が入手されなかったため、犯罪の証拠にはされなかった」と述べられている。

■バルバイのメモリーカードから、参謀総長の秘密文書発見

 イスタンブル共和国検察局により進められているエルゲネコン訴訟の第二訴状では、また、容疑者のうちの一人、ジュムフリイェト紙の記者ムスタファ・バルバイの所持品であるメモリーカードに、参謀総長に属する極秘の文章があったとことがわかった、とされている。訴状での本件に関する部分は、次のように記されている。

「フラッシュ・キャノン(128メガバイト)というフラッシュメモリー一個に関して行われた捜査の結果、"14.10.2007.doc"という名のワード文書の中に、トルコ大国民議会による越境軍事行動許可の採択の後、参謀作戦本部で行われた会議とそこでなされた決定を記した2ページにわたる文書が含まれ、また、"dış.isth.pdf"という名のPDFファイルが、1ページ分の「反動要素と危険分子の月間活動報告(2007年8月)」であることが判明した、とされている。"dış tehdit.pdf"という名のPDFファイルには、「国家情報注記提出」という題の秘密文書、そして"Eylem Planı Metni.doc"という名のワード文書の中には、うしろから始まる、7ページ分の文書が含まれていることがわかった。」

■フィクリ・カラダー、オルハン・パムク暗殺の褒賞として2兆リラを約束

 イスタンブル第13重要犯罪裁判所により受理されたエルゲネコン第二訴状では、「1919年救済戦線協会」代表、メフメト・フィクリ・カラダー退役参謀大佐がオルハン・パムクの暗殺の実行者へ支持金として2兆リラを約束したと主張されている。
 エルゲネコン訴状では、「1919年救済戦線協会」代表であり、逮捕されているエルゲネコン訴訟の容疑者の一人、メフメト・フィクリ・カラダー退役参謀大佐が暗殺のためムアッメト・ユジェの配下から人材を確保するよう指示したこと、ユジェは2つの別々の殺人で捜査されているセリム・アックルトゥをカラダーに紹介したと主張されている、「1919年救済戦線協会」と繋がりのあるムハッメト・ユジェ、セリム・アックルトゥ、ジョシュクン・チャルクとアイハン・チレキが、民主市民党(DTP)イスタンブル選出議員セバハト・トゥンジェル、マルディン選出議員アフメト・チュルク、ディヤルバクル広域市長オスマン・バイデミル、作家オルハン・パムク、さらに新聞記者フェフミ・コルを暗殺しようと計画していたとされている。訴状では、「ジョシュクン・チャルクは、『・・・ムアッメト・ユジェはオルハン・パムクがトルコ人の敵だといい、彼を殺したらフィクリ大佐が2兆リラを払ってくれると言ったこと、自分は金が必要だったのでこの提案をまず受け入れたこと、大佐のもとになぜこれだけの金があるのかとムアッメト・ユジェに問いただしたところ、金は協会から出るとムアッメト・ユジェ言った・・・』(要約)と証言した」と記されている。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:16071 )