オバマ大統領、2国家解決案を拒否するネタニヤフ新首相に警告
2009年03月26日付 Al-Ahram 紙
■ オバマ大統領:「パレスチナ・イスラエルの現状はこのままではいけない」
■ 2国家樹立へ向けた米政府の取り組みの真剣さをネタニヤフに警告
2009年03月26日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ワシントン:ホダ・タウフィーク、アースィム・アブドゥルハーリク】
米国のバラク・オバマ大統領は、パレスチナ・イスラエルの現状はこのままではいけないと述べ、米国がパレスチナとイスラエルの2国家解決案の実現に向けて、両国を後押しすることの重要性を強調した。またオバマ大統領は、ネタニヤフ氏が首相となり、アラブに敵対的だと知られるアヴィグドール・リーバーマン氏が外務大臣に就任するという状況下では、状況は以前より容易ではなくなるだろうと認めた。
記者会見でオバマ大統領は、ネタニヤフ首相が2国家解決案を拒否したことを批判して、「2国家解決に向けて状況を後押しすることが必要だ」と述べたが、パレスチナ国家建設の期限を限定することはなかった。オバマ大統領は政権発足当日から、イスラエル国家の隣にパレスチナ国家を建設するよう、真剣に両国に働きかけることを確認しており、中東特使としてミッチェル上院議員を任命している。
オバマ大統領の声明に応じて、次期イスラエル政権の組閣を要請されているネタニヤフ氏は、和平の実現は拒否しないという趣旨の書簡をワシントンに送ろうと試みた。ネタニヤフ氏は昨日エルサレムで開かれた経済会議の場で、「パレスチナ人と和平のパートナーになる」と述べ、2国家解決案には触れることなく、和平交渉を再開すると約束した。ネタニヤフ氏は、まず第一にパレスチナ経済を改善する必要性があるとあらためて指摘し、現時点でパレスチナ側には独立の準備ができていないと主張した。
一方、イスラエル軍のラジオ放送によるとネタニヤフ氏は、西岸のマアレ・アドミーム入植地を拡大して新たに3000の住居を建設するとの密約を、「わが家イスラエル」のアヴィグドール・リーバーマン党首と結んだとのことである。
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( 翻訳者:在間咲野 )
( 記事ID:16091 )