イスタンブルでは公正発展党のトプバシュ再選
2009年03月29日付 Radikal 紙

■クルチダルオールの頑張りもイスタンブル征服には足らず

イスタンブルは、ここ数年で最も白熱した地区選挙の舞台となった。公正発展党(AKP)と共和人民党(CHP)の候補者たちは、随分と活発で濃い選挙期間を過ごした。不正が暴き出され、候補者たちはズボンの裾をまくりあげて泥道を歩き回り、イスタンブルを知っているものも知らないものも論争に参加し、既成の枠組みの打破が行われた…。競争が激しかったのは広域市長選だけではない。イスタンブルの各々の区では、AKPとCHPの間の戦いは激しく、人々を疲労困憊させた。イスタンブルに住む人々は投票場へ向かった。熾烈な戦いの結果、AKPが勝利を手に入れた。

■クルチダルオール「民主主義にとって、またCHPにとって、いい線」

AKPへの挑戦で敗北したCHPの大イスタンブル市市長候補のケマル・クルチダルオールは、CHP選挙対策本部を後にした。明け方4時ごろに本部を離れたクルチダルオールは、「笑ってらっしゃいますが、その意味は?」という記者団の問いに、「民主主義にとって、またCHPにとって、いい線だった」という返事をした。クルチダルオールは、本部からキャートハーネの自宅に向かった。

■トプバシュ「再選を名誉に思う」

イスタンブル広域市市長選の非公式の結果発表によると、勝利を収めたのは、AKPの候補、カーディル・トプバシュとなった。大イスタンブル広域市市長カーディル・トプバシュは、AKP県本部で行った会見で、「イスタンブル市の政治史のなかで、はじめて再選を果たした市長となったことを名誉に思います」と語った。

■最初の発表はCHPから

 この夜、イスタンブルでの一番最初の発表は、CHPから行われた。CHPイスタンブル支部は、開票結果の90%近くが明らかにされたこと、またこれによると、CHPがイスタンブル地区選挙において、1%差でもって優勢にあると説明した。党県支部は、開票作業において間違いが起きないように、全党員に開票の監視にいくよう、注意を促した。これを実現するため、各党員へSMSメール(携帯メール)までもが送られた。CHPイスタンブル県支部長ギュルセル・テキン氏は、テレビなどでは異なった情報が流れていると述べ、「届いた情報によれば、票の90%が明らかにされたようです。これによると、CHPは41.57%、AKPは40.09%の割合で票を得ました」と話した。

■AKPの仕返し

 AKP側は、CHPの発表に対して会見を行い、テキン氏の発言を「滑稽」であると評した。AKPの県支部長アズィズ・バブシュチュ氏は以下のように述べた:
「開票場でこの任務に就いている人々は、投票結果を出すのに忙しくしている最中です。最後に笑うものが最もよく笑います。開票場で現在行われている作業が、我々にとって最も重要なものなのです。一種の操作によって結果を手に入れようとする者は、ただ自分たちをほんの少しの程度、満足させるだけに過ぎないでしょう。未だ30%の票しか明らかにされていません。この段階の発表と、我々の(選挙監視人が付けている)記録からの結果は大きく違っています。現時点で選挙過程を真剣に行っているAKP側の人間としては、この手の発表が公正で道徳的なものだとは考えていません。我々からすれば、これは滑稽です。先に述べたように、おそらくこれは敗北が与えた精神的ダメージから説明されるでしょう。私は、開票場の人々が、今開票場で真剣に行われている作業によって、公式な数字を間違いなく記録し、最終結論に至るのを待っています。もちろん、我が党の組織は迅速に動き、結果をなるべく早く明らかにしましょう。AKPの地方政治に対し、イスタンブルの住民たちが、以前同様に満足し、今回もまた(我々に投票し)、我々が勝利を宣言するであろうことを、ここに発表します。」

■コンピューターシステムの故障への対応

 CHP党員のケマル・クルチダルオール氏とギュルセル・テキン氏は午後11時、報道陣の前に姿を現した。クルチダルオール氏は、AKPイスタンブル県支部長バブシュチュ氏の会見について触れ、「不必要で辛らつな発言でした。私は今回の選挙で、民主主義的な祭典が行われたと考えています。いくつかの区ではコンピューターのシステムが壊れたようですが、私はただ選挙が公正に終了することを望んでいます。技術がわかる人が(修理の)任に付くよう望んでいます。」と話した。クルチダルオール氏は、選挙が操作されず公正な形で完了されるために、開票作業場へのAKP側の参席も求めたことを説明した。また、いくつかの区の会場で停電が起き、コンピューターシステムが停止したことを付け加え、システムが停止した会場へ数人のCHP議員が赴き、(不正が行われないよう)投票箱の横で待機したと述べた。

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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:16094 )