選挙速報、AKP党本部に沈黙を生む
2009年03月29日付 Milliyet 紙

 開票がはじまり最初に出た結果は、公正発展党(AKP)党本部における沈黙の要因となった。前回の選挙では、(開票が始まって)すぐから結果を歓喜のなかで見守ったAKPだったが、(今回の選挙では)いくつかの重要な県での得票数の減少や、全体的な得票率の低下が、党員たちを意気消沈させた。

エルドアン首相は、昨日(28日)、エミネ・エルドアン夫人とともに夕方4時半にAKP党本部に到着し、オフィスでスタッフたちとともに結果を追った。8階にある同氏のオフィスルームには、選挙結果を毎分(速報で)見るために大きなスクリーンが設置された。エルドアン首相とAKP首脳陣は、組織の内部から、また(契約した)民間分析会社から提出された分析結果と、テレビで伝えられる結果を照らし合わせながら(結果を)見守った。

表情は厳しくなった

最初に伝えられた速報で、マニサやアンタリヤ、スィイルト、シャンルウルファ、ウスパルタ、そしてオスマニイェ県において得票数が減少し、いくつかの県では市長職を取れなかったことが判明すると、落胆が広がった。さらに、ディヤルバクルやイズミル、トゥンジェリ県といった、エルドアン首相が絶対に取りたいといっていた県において残念な結果が出たことは、苦い思いを増大させた。何人かの党員たちの表情は厳しいものになっていた。
 前回の総選挙時や2004年の地方選挙の時には、党本部の前に熱狂的な集団が集まったが、昨日の夜はその姿もなかった。党本部前には、開票が始まったばかりの時間帯には、両手で数えることのできる程度のわずかな党員たちがやってきただけであった。党本部における関係者は、この状況は、「大統一党(BBP)のムフシン・ヤズジュオール党主の死去の件があるため、あらかじめ党の方から、祝賀行事を行わないこと、楽器を鳴らさないこと、そして紙吹雪を使用しないことを要望したためである」と説明した。

 メリフ・ギョクチェキ・大アンカラ市知事は、結果を党本部ではなくAKPアンカラ県支部で見守った。

 党本部の前には厳重な警備が敷かれ、エルドアン首相が党(本部)にいる時間帯には、首相府の身分証を持たない記者や党員たちは建物内に入ることができなかった。党(本部)前にある駐車場も、保安上の理由から駐車が禁止された。
 開票の前には、エルドアン首相がこれまでの選挙の後にいつも行ったバルコニーからの演説のための準備が行われた。しかし、エルドアン首相が演説を行うバルコニーの向かい側に位置する駐車場が、選挙結果が出始めた時間帯に無人であったことは特筆されよう。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:16095 )