エジプト当局がラファハ通行所を3日間の開通の後、再度閉鎖
2009年03月22日付 al-Hayat 紙

■ エジプト、ラファハ通行所を3日間開通した後に閉鎖

2009年03月22日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)

【ラファハ:本紙】

 エジプトは今日[22日]、ラファハ通行所の自国側を閉鎖し、ガザ地区に帰ろうとする病人ら足止めになったパレスチナ人の通行を禁止した。エジプト側の情報筋によると、ラファハ通行所は金曜日の夕方まで3日間にわたって開かれ、カイロで治療を受けた病人たちや強制追放されていた人々など、ガザ地区に帰る途中に足止めになっていた全員に対して通行が認められていた。

 通行所に派遣されているパレスチナ大使館のムハンマド・アラファート担当官は、「今回の通行所開通は、イスラエルの封鎖下におけるガザ地区の住民たちの苦しみを和らげるために実施された」と説明し、「検問所が双方向に開通している間に、病人や足止めになっていた人々754人がガザ地区に戻り、ガザ地区住民たちを援助するためにアラブ諸国や諸外国から寄付された585トンの医療支援物資や医薬品、幼児用ミルク、飲料水、救急車8台とレントゲン撮影機2台が搬入された」と指摘した。また、エジプト側ではカイロの病院で治療を受ける病人175人を受け入れた。

 ガザ地区の解任された[ハマース主導の]政府の内務省は先に、パレスチナ側からラファハ通行所を閉鎖して病人らがガザ地区から出ることを禁止し、「通行所は、パレスチナ人がエジプト側で受ける侮辱的な待遇を理由として閉鎖された」との声明を発表したが、先週の水曜日にはパレスチナ人およそ175人がガザ地区から出ることを許可していた。

 また、ガザ地区に向けての食糧支援物資や援助物資の搬入にあてられたシナイ半島中央部のアウジャ通行所では、エジプトやアラブ諸国、諸外国からの援助物資89トンがガザ地区に向けて2週間ぶりに搬入された。これらは、エジプトの町アリーシュに蓄積されていた援助物資であり、今年1月のイスラエルによるガザ攻撃直後から、ガザへ搬入するためにエジプトやアラブ諸国、諸外国から流れ込んでいたが、イスラエル側からの度重なる援助物資搬入の妨害や、長期間にわたる搬入の不許可、最近では15日間にわたってガザ地区向け援助物資の搬入を妨げるアウジャ通行所閉鎖などの措置を経て、ようやく搬入されたものである。

 目撃者によると、医薬品や医療支援物資を積んだトラック数十台がラファハ通行所に向かったとのことだが、通行所の当局筋は、金曜日の夜には通行所は封鎖され、エジプト・ガザ地区間の人やトラックの行き来が禁止されたと指摘している。

 また、「平和の音楽」と称するイタリアの楽団が、ガザ地区に入って音楽イベントを行うためにラファハ通行所のゲートの前で4日間待機しているが、エジプト側は当局側との事前の調整がなかったことや、ガザ地区に入るために必要な認可の取得がなされていないことを理由に、彼らのガザ地区入りを許可していない。

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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:16103 )