ファタハ代表団がガザ地区訪問、ハマースその他各派と協議へ
2009年04月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ ハマース、アッバース氏やファイヤード氏が率いる内閣を拒否
■ パレスチナ大統領特使2人がガザ訪問、復興と国民の団結について議論

2009年04月08日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ガザ:本紙アシュラフ・アル=ハウル】

 ハマースやその他のパレスチナ各派の指導部との会合のため、ファタハの特使2人がガザ地区への訪問を開始した。この訪問は、政権を争う2大勢力の対立によって停滞している状況を打破するとともに、今月末にカイロで行われるパレスチナ国民対話の新ラウンドを円滑に進めるための「重要なステップ」となる。

 ファタハとハマースは先週木曜日に突然、対話会議の延期と協議の一時停止で合意している。長時間にわたる協議の後、対立点をめぐって意見の一致が得られず、対立を打開するための新しい案を検討すべく、会議を3週間延期することを決定した。

 ファタハ中央委員会のアブドゥッラー・アル=イフランジー委員とマルワーン・アブドゥルハミード大統領顧問(開発・復興問題担当)の両幹部は、マフムード・アッバース大統領から委任を受け、バイト・ハーヌーン(エレツ)通行所経由で昨日火曜日の昼にガザへ到着し、市内の滞在先に向かった。

 イフランジー氏はガザ到着直後、記者団に対して、「アッバース大統領は、対話を深め、カイロで行われる対話会議を前に前向きな空気をつくっておくことを目的として、私とアブドゥルハミード氏をガザに派遣した」と述べ、「ガザ地区の全パレスチナ組織に耳を傾け、ガザの破壊の規模とその傷跡、市民への影響を視察する」と語った。

 またイフランジー氏は、「ハマースやパレスチナ各派の指導部との会合を通して、国民の団結を取り戻し、和解を実現させ、内部分裂を終結させるよう努めたい」「代表団は、イスラエルが昨年12月27日から22日間にわたって行い、7000人以上の死傷者を出した破壊的な軍事作戦の後のガザ地区の状況を間近で視察し、同地区の復興について議論する予定だ」と述べた。

 またイフランジー氏は、ガザでの滞在先に到着した際、「我々は、祖国に、故郷に、私たちの家に、兄弟たちのもとに帰ってきた。この一歩に歓喜している」と述べ、「我々は、ハマースやイスラーム聖戦をはじめ、全ての組織と会合を行うつもりだ。ファタハ幹部たちや、我々と会合したいと望む全ての団体もそれに含まれる」と付け加えた。

 そして、「今回の訪問は、アッバース大統領が現在進行中の出来事や、国民の団結をより強固なかたちで回復し国民合意内閣を樹立するための対話に向けた雰囲気について、正しいイメージを提示するためのものでもある。さらには正しい形で早急に国民和解を実現し、パレスチナ解放機構(PLO)を活性化させ、立法議会、大統領、国民評議会の各選挙の準備を行うためでもある」と指摘した。

 代表団に近い当局者らによると、ファタハの代表団は7日間滞在する予定だ。

(後略)

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:16225 )