労働協定の国会承認の遅れから、在レバノンのエジプト人労働者1万人が投獄と強制送還の危機に
2009年03月18日付 Al-Ahram 紙
■ 官僚主義がレバノン在住エジプト人1万人を投獄と強制送還の危機に!
■アブドゥルハーディー大臣:「エジプトは協定を遵守し、その利点を生かして 両国における労働者の権利を守る」
【 ベイルート:マーヒル・ムカッリド】
レバノンで働く1万人のエジプト人が、官僚主義によって投獄とエジプトへの強制送還の危機にさらされている!
昨年10月に両国の合同最高委員会が調印した協定により、レバノン国内のエジプト人労働者は滞在手続き更新時にかかる年間600ドルにも達する税金が免除されることになった。だが、レバノンの閣議では同意されたにもかかわらず、レバノン国会では承認が滞っているため、この協定は未だに実施されていない。
レバノン国内のエジプト人労働者は、協定が国会で承認を受けられるよう関心を払うといった 、自分たちの利益を守り 、保護する措置を、ベイルートのエジプト大使館が怠たっていると非難している。解決策を求めて彼らが大使館へ向かった際、大使は面会を断り、かわりに労働問題担当参事官が現れたが、彼は協定が承認されるよう大使館とカイロの当局者達に報告を上げると約束しただけであった。複雑な問題ではあるが、打開への最後のチャンスはレバノン国会が開かれる明日まで残されている。そしておそらくベイルートの我々の大使館は、エジプト人労働者の権利を投獄や強制送還という末路から守るために、ロスタイム まで働くであろう。
両国の省庁間で結ばれた協定がレバノン国会の承認を得られていない状況を受け、 アーイシャ・アブドゥルハーディー労働力・移民 相は、在ベイルート労働者問題代表事務局と協力して、レバノン国内のエジプト人労働者の置かれた立場を逐一把握するよう努めている。
アブドゥルハーディ大臣は、「レバノン政府と一刻も早く話し合うため、被害状況を調査するよう、労働者問題代表事務局に指示した」と述べ、労働者が両国で同じ扱いを受けられるようにするのが省としての狙いであったと強調した。さらに「エジプトの省側としては、レバノン当局側から説明があるまで、エジプト国内のレバノン人労働者に関する協定を破棄するつもりはない」と言葉を続け、協定のエジプト側の承認には議会の 同意が必要ない点を確認した。
そして大臣は、「我々は協定の利点を生かして、両国の労働者の権利を守る」と語った。
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( 翻訳者:染谷麻美 )
( 記事ID:16271 )