「娘を監督していないから・・・」イスタンブル県警本部長、殺人被害者家族へ侮辱発言
2009年04月28日付 Milliyet 紙

ミュネッヴェル・カラブルトさん殺人事件に関して「(家族が)娘を監督していればよかった」と発言したイスタンブル県警のジェッラフ本部長に対する抗議が相次いでいる。上記の発言に関してヒューリヤ・ギュルバハル弁護士は「恐ろしいこと」、ジャナン・アルン弁護士は「ジェッラフ本部長は謝罪するべきだ」と述べた。

イスタンブル県警のジェラレッティン・ジェッラフ本部長が、頭部を切断された状態でエティレル地区のごみコンテナから発見されたミュネッヴェル・カラブルトさんの家族を非難した発言に対し、女性の権利擁護主義者から厳しい反論が相次いだ。反論している側はジェッラフ本部長の「(家族が)娘を監督していればよかった」という発言を「恐ろしいこと」と主張している。

■ 職務怠慢

3月3日にミュネッヴェル・カラブルトさん(17)が殺害され、頭部を切断され、ごみコンテナに捨てられていた事件で、ジェム・ガリプオール容疑者は未だ捜索中だ。カラブルトさんの友人たちが容疑者逮捕に向けた活動を続ける中、ヒュッリイェト紙のアイシェ・アルマン記者とのインタビューでイスタンブル県警ジェラレッティン・ジェッラフ本部長による被害者家族を非難するような「ああ、(家族が)娘を監督していればよかったのに」という発言が、発見できない容疑者を巡っての論争に、新たな面を付け加えた。

女性の権利擁護主義者の一人であるヒューリヤ・ギュルバハル弁護士はジェッラフ本部長の発言を「恐ろしいこと」と述べ、次のように話している。

「女性が何時にどこにいようとも、その安全を保証することや自由を確保することが任務である立場の人物が、自らの任務を遂行しないというだけで重大なことなのに、さらに女性の自由を制限し(女性に対する)家族や社会の圧力を発生させるような、そして、あらゆる犯罪者を女性への暴力に向かわせることを助長するような発言をすることは許されません。女性たちが身の安全がある中で自由に生きられるようにすることが県警の仕事です。この仕事を他人に委ねようとすることは、『明らかな解任理由』とならなければなりません。この発言は、明らかな職務怠慢です。驚くべき思考の表れなのです…。」

ジャナン・アルン弁護士も「ジェッラフ本部長にこのような返事をする資格はありません。彼が言うべき唯一のことは、『誠に残念です。今まで逮捕できなくて申し訳ございません。逮捕のために出来る限りの努力をしています』でしょう。そして殺人鬼を逮捕するべきです」と話した。

アルン弁護士はさらに以下のように述べた。

■ 裁判に訴えられるべき問題だ

「この発言は偏っています。悲しんでいる家族にこのような対応をする権利はありません。訴えられても仕方のない発言です。イスタンブルに暮らす全ての女性に罪を押し付け、彼女たちが殺害されることを正当化しています、つまりそれを望んでいるのです。ジェッラフ本部長は、家族とイスタンブル市民の両方に謝罪するべきです。」

イスタンブル女性保護連盟も、ジェッラフ本部長の発言に抗議するため28日に声明を出す予定だという。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:16321 )