荒廃ビルに巣くう物乞いら、検挙される
2009年05月05日付 Jam-e Jam 紙


2009年5月5日付ジャーメ・ジャム紙19面
【事件部】首都テヘラン警察長官は社会的規律計画の実施に伴い、テヘラン第12区にある荒廃ビルに住んでいた物乞いや家出少年・少女ら数十名を検挙したと発表した。

 首都テヘラン治安維持軍総司令官のアズィーゾッラー・ラジャブザーデ准将は、ジャーメ・ジャム紙との独占インタビューのなかでこのように述べ、さらに「第12区での社会的規律計画の実施は、市民の幅広い支持を受けている。計画実施以降、日に日に往来に秩序が生まれ、地区の住民を悩ませてきた秩序紊乱行為は消え去りつつある」と語った。

 首都テヘラン警察長官は、一部のメディアが何をもって「独居用住宅」とするのかについて悪意のある理解をしていると批判した上で、「〔独居用住宅整理計画とは〕社会的規律計画の実施に合わせ、麻薬常習者や浮浪者、麻薬密売人、窃盗犯らに賃貸された一部の荒廃ビルについて十分な情報を収集した上で、こうした寂れた荒廃ビル200棟を特定し、治安維持軍、テヘラン市、及び福祉庁が協力して地域の整備にあたるものである」と述べた。

物乞いや家出少女・少年らを検挙

 ラジャブザーデ准将はまた、「社会的規律計画の実施に伴い、数日前に荒廃ビルの捜査を行ったところ、プロの物乞い家出少女・少年、ならびに麻薬常習者ら数十名を検挙し、一部を福祉庁に引き渡した」と語った。

 「こうした一部の部屋は麻薬常習者や前科もちの麻薬密売人が使用し、麻薬を用いたり、それらを売ったりするための隠れ家として利用されていた。彼らはいずれも、月に5万トマーン〔約5000円〕を家賃として家主に支払っていた。家主の中には、1軒のアパートの中に40戸もの部屋を作って〔犯罪者たちに賃貸しして〕いた者もいた」。

 首都テヘラン治安維持軍総司令官はこのように述べ、次のように続けた。「われわれは市民やメディア関係者の皆さんに、是非《独居部屋》と呼ばれている荒廃ビルで、実際にどのような犯罪行為が行われているのか、近くからつぶさに見ていただきたいと考えている。こういった場所では、多数のストリート・チルドレンが匿われ、物乞い稼業をしては、物乞いで稼いだお金を雇い主に渡していた例も存在する」。

容赦はしない

 ラジャブザーデ准将はまた、「法の執行にあたり、われわれが誰かを大目に見たり、雰囲気に影響されたりすることはあり得ない。警察は自らの法的責務に則って、社会的規律計画を毅然と続ける所存だ」とも述べた。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:16369 )