パレスチナ国民対話27日開催、共同委員会についてハマースが代替案提示へ
2009年04月26日付 al-Hayat 紙
■ ファタハ、協議のための「構想」を携えてカイロへ
■ ハマースはエジプト提案への「代替案」を提示
2009年04月26日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)
【カイロ、ダマスカス:本紙】
ファタハとハマースの両代表団は今日(26日)カイロに到着し、明日から再開されるパレスチナ国民対話の第4ラウンドに参加する。ファタハ情報筋によると、ファタハ代表団は協議に向けた「構想」を携えてカイロに向かうとのことだが、その一方でダマスカスのパレスチナ消息筋は、ハマースの代表団がエジプト提案への「代替案」を提示する予定であると述べている。このエジプト提案は、パレスチナ諸派から構成されマフムード・アッバース大統領の「傘下」に置かれる委員会の組織を呼びかけるもので、同委員会はガザ復興やカイロ合意の履行を委任されることになる。
ファタハ代表団を率いるのはアフマド・クレイウ幹部で、一方のハマース代表団はムーサー・アブー・マルズーク副政治局長に率いられている。ファタハ幹部で国民対話におけるファタハ代表団のメンバーであるナビール・シャアス氏は本紙に対して、「委員会設置に関するエジプトの提案について協議が行われるだろう」と述べた。また詳細については述べなかったが、「我々ファタハはエジプト提案をよく検討した。我々には協議したいいくつかの構想がある」と付け加え、今日には各代表団が続々と到着する予定で、ファタハとハマースによる協議会合が夕方に開催される予定であると指摘した。またシャアス氏は、エジプトのウマル・スライマーン情報局長官が両組織の代表団と個別に協議を行うとの見通しを示しつつ、双方の立場に大きな変化が起こる可能性は否定している。
一方、パレスチナ情報筋がダマスカスで本紙に対して述べたところによると、エジプト提案は現状のままではハマースにとって「全く受け入れられないもの」であり、ハマースは対話の内容を「ひとまとめ」に取り扱うべきだとの立場を堅持しており、アッバース大統領の「傘下」に置かれる委員会の設置には「全面的に反対している」という。同筋によるとハマースは、設置される委員会を「対話の成果の実施や復興作業および全ての国民的諸問題へのフォローアップを行う指導者的枠組みとすべきであり、1政府の下ではなく両政府の上に置かれるべきだ」とする代替案を提示する方針だという。両政府とは[ファタハ主体のパレスチナ自治政府が置かれる]ラーマッラーと[ハマース政府が統治する]ガザのことである。また、ハマースは対話の内容を「すべての論点を包括的に取り扱い、残りの項目での合意が成立する前に、いずれかの項目について合意することがない」ようにすべきだとの立場を堅持している。
また同筋によると今回の対話では、パレスチナ解放機構(PLO)の諸機関の立て直しや治安機関の改革、国民合意政府の樹立、大統領選挙と立法評議会選挙の実施、加えて共同委員会設置に関するエジプト提案について取り上げるとのことである。
ハマースは、治安機関の改革がヨルダン川西岸地区とガザ地区で同時に実施されることを望み、自治政府首相が情報機関も含めた全ての治安機関に対する権限を有するべきだと考えている。
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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:16383 )