ヒズブッラー筋、エジプトがナスルッラー書記長を訴追した場合の悪影響を警告
2009年04月18日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ シナイ半島で包囲されているレバノン人がいるとの情報を否定
■ ムバーラク大統領はナビーフ・ビッリー氏との会見を拒否
■ ヒズブッラーはエジプト政府がナスルッラー氏を訴追することに警告
■ エジプト政府、複数筋からの仲裁があるにもかかわらず、司法の埒外での解決を拒否
2009年04月18日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ベイルート、カイロ:本紙サアド・イリヤース、フサーム・アブーターリブ】
ヒズブッラーの責任ある筋は、「ヒズブッラーは最適のやり方で対応できるようになるまで、事態の行方を見守っている」と語った。
同筋はヒズブッラーの指導層にまで疑惑が向けられることを予想しつつも、ナスルッラー書記長自身に容疑が及ぶことには警告を発し、「そんなことになれば問題は暗いトンネルに入り、簡単には光が差し込まなくなるだろう。またレバノンとエジプト、さらにはエジプトといくつかのアラブ諸国との関係にも直接の影響が出かねない。その結果エジプトは、アラブ諸国間の関係正常化のあらゆる可能性を潰してしまった、ということになるだろう」と続けた。
また同筋は、「一般法廷であれ、軍事法廷であれ、司法当局がある人物なり方面なりに対して一度発行した容疑者リストを取り下げることは簡単ではない。取り下げれば、司法当局が政治判断によって動いていることが証明されることになり、それは司法の正当性を失わせる」と述べた。
最後にこのヒズブッラーの責任ある筋は、「ヒズブッラーは自身に向けられた容疑をはねのけるための“白熱した”政治対決に備えた準備が出来ている」と強調し、今回の問題は治安問題という側面を持っており、多方面でエジプトが利用しようとしている政治問題とは切り離すべきだとの認識を示した。そして、シナイ半島でヒズブッラーに所属するレバノン人10人の家屋を包囲しているとエジプト当局が発表した内容を否定し、ヒズブッラーにはエジプトで活動しているメンバーはいないと説明した。
(後略)
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( 翻訳者:飯田桃子 )
( 記事ID:16395 )