■ ファタハが治安問題について提案、ハマースは検討の意向
2009年04月30日付アル=ハヤート紙(イギリス)アラブ世界面
【カイロ:ジーハーン・アル=フサイニー(本紙)】
月曜日(27日)と火曜日(28日)にカイロで行われたファタハとハマースのパレスチナ国民対話の第4ラウンドに参加したパレスチナの信憑性のある情報筋は、対話会議の詳細について明らかにし、本紙に対して「組閣問題はまだ決着がつかず、解決策は見つかっていない」と述べた。また、「組閣問題が唯一の未決着の問題である。...ハマースは、パレスチナ解放機構(PLO)が調印した合意を内閣が遵守することを拒否している。これまでに樹立されたパレスチナ内閣もこれから樹立される内閣も、自治政府機構の政治的な傘であるPLOが調印した政治的合意の産物なのだが」と述べた。
また同筋は、現在提案されているのは「移行段階においてパレスチナの不変の権利を固守し、封鎖の打破によってパレスチナ人民の苦しみを和らげる国民合意内閣」だと述べた。さらに、「この内閣の任務は明確なのだが、ハマースはそれを拒否している。このバランスを実現させるためには独創的な解決策が必要である。マフムード・アッバース大統領(アブー・マーズィン)が「内閣が各派の野合であってはならない」と主張しているのはそういうことである。国際社会と対応することができる内閣でなければならない。封鎖解除やガザ再建といった政策を実行しうるためには、世界に認められる内閣でなければならないのだ」と述べた。
同筋は「組織としてのファタハはイスラエルを認めていない。PLOがイスラエルを認めているのだ。ハマースが「尊重」の代わりに「遵守」という言葉を用いることを拒否する立場をとりつづけ、政府がイスラエルを認めないことに固執する可能性が最も高いが、その場合、解決策としてはエジプト提案しかないだろう」と指摘し、「エジプト提案は事態が袋小路に陥り対話の失敗が宣言される事態を避けるための適切な代替案である」と述べた。
また、「エジプト提案は、ハマースが組閣をアッバース大統領に一任し、ハマースとイスラーム聖戦をメンバーに含みアッバース内閣の傘下に置かれる委員会を設置するというものだ。委員会の任務は、締結される和解合意の履行を監視し、自治区内の問題とガザ地区復興に関する全ての事柄に関してアッバース大統領及びラーマッラーの合法政府と連携することに集約される」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:16396 )