モサド長官の任期更新、レバノン国内での諜報活動活発化
2009年05月07日付 al-Hayat 紙

■ イスラエル、ナスルッラー暗殺に失敗するも彼を標的とする方針...モサドの前レバノン支部長:「イランとシリアの影響ゆえにモサド諜報員のリクルートを促進している」

2009年05月07日付アル=ハヤート紙(イギリス)HP1面

【占領下エルサレム:アーマール・シハーダ(本紙)】

 レバノン人諜報員ネットワークの摘発についてイスラエルが沈黙を守っているのは、モサドをはじめとする同国の諜報機関が国外、特にアラブ諸国での活動に対してとっている政策を物語る姿勢である。この諜報員細胞に関する報道が事実であれば、沈黙はモサドに有利に作用するだろう。また、どのような場合でもそれは、レバノン人同士の間で対立を拡大させる格好の素材になる。それはイスラエルが再びレバノン国内に入り込むことに成功したことを意味するからだ。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がモサドのメイール・ダガン長官の8年目の任期更新を決定したのは、レバノン人諜報員の細胞の存在が明らかになるのと時を同じくしてのことだった。この任期更新には、ヒズブッラーやその軍事力の実状を把握していなかったために2006年のレバノン戦争で失敗したモサドが今日では、レバノン国内で諜報員をリクルートすることができるようになり、ヨーロッパの某国でヒズブッラーが実行を試みたイスラエル関連施設への攻撃を一度ならず阻止することもできるようになった、という明確なメッセージが込められている。

 イスラエルの治安関係者によると、レバノンは今日、過去に例を見ないほどイスラエルに対する脅威となっている。というのも、ヒズブッラーの位置付けが上がり、政治的・軍事的に発展しているうえ、イランからの支援もあるからである。イスラエル軍のレバノン撤退以前にモサドのレバノン支部長を務めたエリアゼル・ツェヴリールによると、イスラエルの安全保障のためにはモサドが諜報活動を集中的に展開し、反イスラエル活動の計画について知ることを基本的な任務とする諜報員をリクルートすることが不可欠だという。

(後略)

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:16416 )