IMFなしでやっていくか―トルコ経済に必要か否か?
2009年05月23日付 Milliyet 紙

IMFとの合意は今日、明日にも行われると言われつつ、1年が過ぎた。実業界は合意の早急な実施を求めている。しかし担当者らによるこの問題に関する矛盾した説明が行われるたびに、経済専門家たちの間では合意に達しないのではないかと考える人も増えている。

国際通貨基金(IMF)とトルコの間で続く協議が短期間で合意に落ち着くことはないだろうと考える、また市場で株価が上昇し続けている間はIMFとの合意が決して行われないだろうと考える人の数の増加に注意を促す経済専門家たちは、これが現実のもとなれば2010年、2011年の経済成長に悪影響を与え、トルコの格付けが引き下げられる恐れがあると説明している。

IMFとのプログラムは2008年5月に終了した。このためトルコは1年間IMFなしで歩んでいる。しかし実業界は、特に世界的な経済危機の状況においてIMFという錨の重要性に注意を向けており、合意の必要性についてあらゆる機会に言及している。

この問題について政府側から矛盾する説明がなされている。いくつかの発言によると、合意は今日・明日にも行われるとされ、一方でIMFに対する私たちの条件を認めなければ合意はできないといったような説明もなされている。時がたつにつれて経済専門家たちの間ではこの合意はなされないのではないかという解釈が増えている。

悪いシナリオは合意の見込みがまったくないというもので、良いシナリオは株価に反映する肯定的な展開があるというものである。しかし現状において悪いシナリオの可能性が良いシナリオに比べて高いとされている。

IMFとの合意を得られないことの影響について経済専門家たちの見解は次のようなものである。

■バークレイズ・キャピタル社上級エコノミスト、クリスチャン・ケラー氏
「トルコ政府は、財政問題についてIMFとの間の見解の相違において譲歩しようとしていない。一国だけで歩み続けるとのサインは増加している」

■ゴールドマン・サックス社
「政府がIMFとの合意の可能性を継続させ、これを世界的なリスクに対する保障として使い、合意はグローバル市場で条件が悪化した場合に行われうると私たちは考えている。いずれにしても、経常赤字において経験される大きな改革の後にリラの基盤が改善されたものと信じ続けている」

■フィナンスバンク主席エコノミスト、イナン・デミル氏
「合意が高い代償を必要とするがゆえに遅延すること、合意のためにIMFが期待するレベルにトルコ経済が達していないこと、もしくは合意が行われないことは市場にマイナスに反映される。IMFに関連する良いサプライズの可能性は殆どないが、悪いサプライズの可能性はより多いと言うことができる」

■オヤク投資顧問、エリフ・ギュライ・ギルギン氏
「率直に言うと、課税の再調整へ向けたIMFの要望と、それに加えて支出の縮減措置を講ずることへ向けた警告はさしあたって政府が強く望む選択肢ではない。協議はこれほどの期間続いているものの、いまだに結論に至っていない」

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:16518 )