シリアから越境の農民、トルコでトマトをつくっている―地雷敷設地問題
2009年05月23日付 Zaman 紙
トルコとシリアの国境の地雷敷設地の(地雷)除去に関する論争が続いている。政府は、地雷原を入札によって外国企業に委託する除去活動を計画している。参謀本部は、NATO整備・補給組織(NAMSA)がその作業を行なうことを望んでいる。
1956年にシリアと結ばれた協定により、2国間に緩衝地域が創設された。トルコ側はマルディンから地中海に至るすべての国境に鉄条網が張った。しかし、シリアは鉄条網を張らなかったばかりか、無人地帯も設置しなかった。シリアが国境無人地帯を創設しなかったことは、シリアの農民が国境線として承認されたラインまでの土地で農業を行なうことを可能性にした。シリア側の村人は、これに満足せず、トルコ国境内にある地雷原を撤去して、トルコ領内でも農作業を行ない始めた。シリア人は約25万ドヌム(約230平方キロメートル)の土地で、綿花とオリーブだけでなく、有機農法でトマト、キュウリ、ブドウ、ナスのような果実と野菜を育てている。これらのために一部の場所では、国境の石がオリーブ畑の間に埋没してしまっているという。
1950年代に治安上の理由から土地を国有化されたハタイ県のレイハンル郡クシャクリ(サンサリン)村のハサン・ジェミルオール村長は、彼らのものであった土地が、今はシリアのアトマ町の農民に使われている、と話した。公正発展党のキリス選出ハサン・カラ国会議員も、ひとつの国を養えるほど豊かな土地を放置状態から取り戻す必要があると、指摘した。地方不動産所有者組合のアリ・ベルメデ組合長も、トルコが無為に放置した土地でシリア人は約40年間農作業を行っている、と述べている。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:16520 )