レバノン反対派勢力、「大統領が選挙に介入」と非難
2009年05月19日付 Al-Nahar 紙

■ レバノン、イスラエルのスパイ網の問題に関して訴えを準備
■ ナスルッラー書記長、イスラエル軍演習に対する厳戒措置をとると言明
■ 大統領府は非難に沈黙、近くアメリカ副大統領が訪問
■ 3月14日勢力およびその議会選挙候補者らの拡大会合
■ キスラワーンで今日、3勢力合同選挙リスト成立へ

2009年05月19日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は昨夜のナクバ[※1948年のイスラエル建国に伴うパレスチナ人の追放・離散]61周年記念の演説で、5月31日から6月4日の間に行われる予定のイスラエル軍の演習に焦点を当てた。金曜夜の演説の反響が未だ完全には収束しない中、ナスルッラー書記長は国内問題への言及は避けた。

 しかし、政治や選挙をめぐる最大の新たな話題として浮上したのは、大統領府が選挙戦に巻き込まれたことである。このところ反対派勢力の指導者や政治家らが大統領府への批判を展開しているが、これに対して大統領府側は公式な反応を避けている。

 一昨日にはスライマーン・フランジーヤ元内相が「ミシェル・スライマーン大統領は選挙に介入している」と非難した。これらの非難に対してバアブダー宮殿[大統領府]は沈黙しているが、「中央通信社」は政界消息筋の話として、「大統領は誰にも誰かへの連絡を指示してなどいない。これまでに行われた、あるいは今後行われるであろう連絡は、当事者の個人的なイニシアティブによるものであり、大統領の公式な指示によるものではない」と伝えた。また同筋は、「大統領は自らの事を取り上げた諸声明に不快感を覚えており、それらは議会選挙の後にまで緊張状態を引き延ばすため、レバノンを2つの枢軸の虜にし、両者の衝突が続くようにしようとする試みだと考えている」と付け加えた。

 大統領に対する非難の声の中で、マンスール・ガーニム・アル=ブーン元議員は昨日、キリスト教マロン派の聖ナスルッラー・ブトゥルス・スファイル総大司教が「大統領を全面的に支持する」と述べ「毎年大統領を変えなければならないのか?」との問いを発したと伝えた。

(後略)

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( 翻訳者:平川大地 )
( 記事ID:16571 )