ロシア外相がシリア訪問、アサド大統領およびハマース政治局長と会談
2009年05月25日付 Al-Nahar 紙

■ ラブロフ露外相がアサド大統領およびマシュアル政治局長と会談:「和平国際会議の主催を希望」

2009年05月25日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【AFP、UPI、MENA】

 シリアのバッシャール・アル=アサド大統領は昨日、ダマスカスを訪問したロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談を行い、中東に関する国際会議開催のために「十分な準備」が必要であることを強調した。

 シリア・アラブ通信社「サナ」が報じたところによると、ラブロフ外相は、「中東和平プロセスについて協議するためのモスクワ国際会議を開催する意向がロシアにあること」を確認した。

 また同通信社によると、「アサド大統領は、和平問題に関するシリアの立場を明らかにし、国際会議に関しては十分に準備し、会議開催の目標を定め、紛争に関する当事者の立場を明確にし、公正かつ包括的な和平実現のための基本原則をイスラエルがどの程度遵守するのかを見定める必要があると説明した」という。

 またラブロフ外相はアサド氏にドミトリー・メドベージェフ大統領からの書簡を手交し、「関連する国際協定等に基づく中東地域の公正かつ包括的な和平の実現にモスクワは関心を持っている」と強調した。

■ マシュアル氏との会談

 またラブロフ外相は、イスラーム抵抗運動ハマースのハーリド・マシュアル政治局長と会談を行い、パレスチナ最新情勢、特にパレスチナ国民対話の展開、ガザ地区復興と封鎖の解除、アラブ・イスラエル紛争の諸問題と、それに関する国際的、地域的動向について話し合った。

 ハマースは声明で、「ラブロフ氏はハマースとのコミュニケーションの重要性を確認した。またロシアは今日、パレスチナ人民の多数派の見解を代表するハマースとの関係樹立を決定したことが正しかったと実感している」「ラブロフ氏は、ロシアがパレスチナ国民対話を支援することを確認した。また、来たる中東和平モスクワ国際会議で、パレスチナ代表団が統一代表団として参加するよう希望すると述べ、入植活動の停止とガザ地区封鎖の解除に向けてイスラエル政府に圧力をかけることを約束した」と述べた。

 マシュアル氏は、ハマースに対するロシアの対応は前向きなものであると強調し、パレスチナ人民の利益実現のためにロシアと連携することを歓迎した。また、パレスチナ国民対話は主に2つの障碍に直面しており、それは対話の内容に外国が条件を付けている事と、一部の勢力がヨルダン川西岸地区を独占しながらガザ地区情勢のみについて取り上げ、対話の内容を分割しようとしている事であり、ハマースはそのような論理を拒否すると説明した。

 またマシュアル氏は、パレスチナ人民の利益と権利の実現に向けたあらゆる国際的努力を歓迎する立場を表明しつつ、「もしも正しい入口を見つけられなければ、この努力が益なく時間を費やす作業と化してしまう」ことに懸念を示し、その正しい入口とは、「敵国イスラエルに圧力をかけて占領を終結させ、パレスチナ国民の権利を承認させることである」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:松原翔 )
( 記事ID:16579 )