アッバース大統領、オバマ大統領との会談を前にカタール首長と会談
2009年05月24日付 al-Hayat 紙

■ アッバース大統領、オバマ大統領に示すアラブ諸国の統一姿勢についてドーハでカタール首長と協議

2009年05月24日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)

【ドーハ:ムハンマド・アル=マッキー・アフマド(本紙)】

 ドーハを訪問中のパレスチナのマフムード・アッバース大統領は昨日、カタールのハマド・ビン・ハリーファ・アール・サーニー首長と「重要」と評された協議を行った。この協議は、「特にパレスチナの現状やパレスチナ問題などアラブ地域の喫緊の問題について、バラク・オバマ大統領に示すアラブ諸国の調整された統一姿勢の具体化」に集中して行われたという。

 ドーハ駐在パレスチナ大使であるムニール・ガンナーム氏は本紙に対し、「アッバース大統領はカタールを出発しアンマンに向かった。その後カナダで短時間の滞在の後、ワシントンを訪問する予定である」と明らかにし、「アッバース大統領はカタール首長に、特に国民合意内閣の組閣を目指したパレスチナ国民対話などパレスチナの情勢について述べた。また『パレスチナの分裂によって停止状態にある』ガザ復興の問題についても話し合われた」と述べた。同氏は付け加えて、アッバース大統領が「特にパレスチナ問題などの政治プロセスについて、アラブの諸首脳会議や最近のドーハでの首脳会議で合意がなされたアラブ諸国の統一行動の地平」について話し合ったと述べた。

 カタール首長とアッバース大統領の協議が、和解実現を目指したパレスチナ内部の対話に言及したことについて、ガンナーム大使は「カタールはパレスチナ人の権利や内部対立解消のためのあらゆる努力、国際的に正当な決議とアラブ和平提案に基づくパレスチナ問題の解決への支持や支援をあらためて表明した」と述べた。そして、「カタールの同胞諸兄はパレスチナ内部和解を実現するためのエジプトの努力を支持しており、私たちはアラブ諸国によるこの件に関わるあらゆる努力を活かしたいと考えている」と付け加えた。また、アッバース大統領の今回のカタール訪問は「オバマ大統領との会見直前という重要でセンシティヴな時期に行われており、それは同時に6月に予定されているアメリカ新大統領の中東訪問の前でもある」と続けた。

 本紙が知り得たところでは、アッバース大統領がワシントンで提示する見解の大見出しとなるのは、アラブ和平提案と中東における包括的和平を支持するというアラブ諸国の姿勢である。この件についてアッバース大統領は訪米に先立ってドーハで協議を行い、サウジアラビアやエジプト、アラブ首長国連邦、シリアを含む先のアラブ諸国歴訪にあたっても協議を行っている。

(後略)

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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:16650 )