AKP、「AKP撲滅」文書をめぐり、検察に提訴
2009年06月16日付 Zaman 紙

公正発展党(AKP)首脳部は、参謀本部作戦本部によって準備されたと言われている「反動との闘争における行動計画」をめぐり、アンカラ共和国検事総局に提訴した。

AKPのイドリス・ナイム・シャーヒン書記長とベキル・ボズダー会派代表議員は、アンカラ裁判所に赴き、ヒュセイン・ボイラズオール共和国検事総長のもとを訪れた。シャーヒン書記長とボスダー行会派代表は、用意した告訴状を共和国検事総長に提出した。

AKP首脳部がアンカラ共和国検事総長に提出した告訴状では次のように述べられている。「法の保護下にある政党およびそのその政党が組織した内閣を壊滅し、部分的もしくは完全に任務を果たせない状況に陥れるための不法な活動を行うことは、法治国家において決して許されるべきではなく、無罪のままにしておくべきことではない」

告訴状は、AKPのイドリス・ナイム・シャーヒン書記長およびベキル・ボズダー会派代表によってイスタンブル共和国検事総局に届ける目的で、アンカラ共和国検事総局へ提出された。そこでは、さまざまな問題表現を含む文書が、2009年6月12日付のタラフ紙に、「AKPとギュレン運動撲滅計画」という見出しで掲載されたことが述べられている。

告訴状は、トルコ共和国憲法の第2条『共和国の性質』の、「トルコ共和国は、社会の安定、国民の団結および正義の実現をめざし、人権を尊重し、アタテュルク民族主義によって結ばれ、序文で定義された基礎的な原則に基づく、民主的、世俗的及び社会的法治国家である」を引用する。さらに「党の結成、入党及び離党」という第68条の第2項及び第3項の、「政党は、民主主義的な政治に欠かせない要素である。政党は、事前の許可なしに組織され、憲法及び法律のもとで、その活動を進める」という文章をひく。そして、共和国の重要な性質のうちの1つである民主主義は、政治支配の法的基礎を、国民の意思とその代表(である国会議員)に依拠する支配手法であることを強調し、次のように述べている。

「「国民による支配」という意味を持つ民主主義は、平等、自由および多数決といった価値を強調する社会における唯一の政治的選択である。現代の民主主義の基本的な原理と特徴は次のように要約される。すなわち、自由かつ定期的な選挙、多数決と政治的な競争、人権、法治国家、及び基本的政策を決定する権限を被選挙者がもつことである。民主主義をその他の支配手法と区別する基礎的な特徴は、国民が自分たちに関わる決定及び規則の形成プロセスに加わることである。
 また、国民が政治に参加する主な手段である政党は、民主主義において主要な役割及び重要性を持つ。政党は、社会における異なる思想や信条を政治の場にもたらし、国民の代表、政治的権力の行使、野党(としてのチェック)の機能を実行する。そのため、政党は民主主義的な政治に欠かすことのできない要素として認められている。
 以上の結果として現代の民主主義は、同時に「政党民主主義」と言い換えることもできる。民主主義を発展させてきたのは政党であり、政党なくして民主主義は考えられない。このため、政党は、それがもつ不可欠の地位ゆえに、法的な保護を与えられているのである。
 (報道された)前述の文書は、法治国家の要求に応え、民主主義的な方法で政権をとり、政府を構成している我が党に対し、不当で、誤りに満ち、根拠もなく、真実とは決して相容れない空想の告発であり、民主主義的でない方法、及び合法的でない形で政権から遠ざけようと計画していることが看取される」という。

報道された文書にある「犯罪的」な表現は、「AKPがトルコと世界で、特殊な位置を占める性格を帯びている」という一文だとする告訴状では、「我が党の人々の個人的な権利を妨害するに留まらず、さらに中傷活動を実施しようと計画し、その計画の実現のために不法な準備活動を行い、犯罪行為に手を染めていることは、報道の内容から伺える」とされた。

告訴状では、「法の保護下にある政党およびそのその政党が組織した内閣を破壊し、部分的もしくは完全に任務を果たせない状況に陥れるための不法な活動を行うことは、法治国家において決して許されるべきではなく、無罪のままにしておくべきことではない」と強調された。

AKPのイドリス・ナイム・シャーヒン書記長がサインをして提出された告訴状では、「必要な調査が行われ、犯罪者、または犯罪者グループをとりのぞき、罰するために、必要な措置がとられること」が要請された。

イドリス・ナイム・シャーヒン書記長は、「法人としてのAKP」として行った告訴が「報道で名前のでた人たちに対する訴え」であると述べた。イドリス・ナイム・シャーヒン書記長は、ベキル・ボズダー会派代表議員とともに、告訴状を、アンカラ検察総長に提出し、その後、アンカラ裁判所の前で、待ち構えていた記者団に声明を発表した。

(後略)

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( 翻訳者:高岡望結 )
( 記事ID:16715 )