ドイツの「ヒジャーブの殉教者」事件に対する反応
2009年07月07日付 al-Quds al-Arabi紙

■ 本紙独占:犯罪の詳細
■ ドイツとエジプト政府を民衆は糾弾
■ アレキサンドリアの「ヒジャーブの殉教者」、怒りに包まれた葬列

2009年07月07日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ベルリン:アラーウ・ジュムア(本紙)】

日曜(5日)の朝、ドイツの首都ベルリンのモスクで鎮魂の祈りがささげられる中、同地のアラブ・イスラーム・コミュニティは巨大な怒りの波に包まれていた。式に続き数百名が「ムスリムに対する過激な暴力」に抗議する市庁舎前でのデモに参加した。

先週殺害されたマルワ・シャラビーニー、エジプト各紙が命名した「ヒジャーブの殉教者」の野辺送りを済ませた数千のエジプトの人々は、犯人の死刑を要求し、声を張り上げて反ドイツを叫んだ。また、エジプト政府に対し国外エジプト人の保護のため介入するよう要請する彼らは、ムバーラク大統領に断固とした措置をとるよう呼び掛けた。

(訳注:被害者マルワは、ヒジャーブを着用していることを理由に加害者から「テロリスト」との中傷を受けたと告訴しており、その審議中の法廷内で加害者により襲撃された。)

ドレスデンの法廷で、ロシア移民の殺人者が向けた刃から妻を守ろうとしたアラウィは、法廷警備官の発砲により重傷を負った。三日間の意識不明状態の後、妻の逝去を知ったアラウィは、「マルワを助けられなかった」と泣き崩れた。夫アラウィが入院する病院前には多くのアラブ人が集まり、この状況に対する激しい憤りを表明した。

事件当時の状況をきくため本紙が行った電話インタビューで、ドレスデン市検事局長は、まず遺族への弔意を示し、この事件がドイツに衝撃をもたらした事、きっぱりと非難されるべき事件であることなどを述べた。

検事局長によれば、ドイツの法廷では厳重な警備措置は必要とされず、入廷者の持ち物検査は行われていなかった。それを利用して犯人は服の間に刃物を忍ばせていた。事前の殺意があったことが確認される。法廷内の警備員は武装しておらず、外にいた武装警官の助けを求めた。警官は、犯人のアレックスではなく、アラウィ・ウカーズ氏を襲撃者だと取り違え、彼に発砲してしまった。

電子サイト上で広く流通する独「ビールド」紙は月曜(6日)、本件のレポートを掲載し、「警官が犯人ではなく自分を傷つけた事に激しい憤りを覚える」とのアラウィのコメントを伝えた。

月曜、中東通信を通じて発した公式声明の中で、アズハルの長ムハンマド・サイド・タンターウィー師は、「殉教者」マルワ・シャラビーニーの殺害者には極刑が下されるべきと述べた。同師によれば、殺人者は「テロリストであり、このような人間性、宗教道徳の全てに反する行為が二度と繰り返されないよう、しかるべき刑罰を受けなくてはならない」。しかしアズハルの長は、「個別の事件が、欧米のイスラームに対する敵意を示しているわけではない」とも述べた。

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(翻訳者:十倉桐子)
(記事ID:16887)