サウジ国王がダマスカスを訪問しアサド大統領と会談へ
2009年07月03日付 Al-Nahar 紙

■ サウジ国王、月曜日にダマスカス訪問しアサド大統領とレバノン問題について協議へ

2009年07月03日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【MENA】

 エジプトの中東通信社(MENA)は、「サウジアラビアのアブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王が来週の初めにシリアの首都を数年ぶりに訪問する」とダマスカスから伝えた。

 アラブ外交筋によると、訪問は月曜日に始まる見込みで、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領との会談が行われる。アラブ諸国関係や現在の地域の問題について話し合われ、特に、多数派指導者のサアド・アル=ハリーリー氏を首班とする組閣を間近にひかえたレバノン情勢が取り上げられる予定だという。同筋は、「サウジ・シリア首脳会談では、パレスチナ問題をはじめとする複数の問題が取り上げられる。ベンヤミン・ネタニヤフ極右政権の存在とネタニヤフ首相の2国家樹立に関する提言を前に、パレスチナ問題全体が直面している課題に立ち向かうために、パレスチナ内部分裂問題を終結させ、パレスチナ国民和解を実現し、挙国一致内閣を樹立する必要性について話し合われるだろう」と述べた。

 また同筋は、「両首脳はイラク情勢について、特に2011年の完全撤退に向けた第1段階として行われるイラク都市部からのアメリカ占領軍撤退や、アラブ諸国間の関係修復について、また両国の二国間関係について協議する」と述べた。

 レバノン問題は、シリア・サウジ首脳会談で取り上げられる最も重要なテーマの一つでり、これがレバノン情勢に前向きな影響を及ぼし、2005年2月14日のラフィーク・アル=ハリーリー元首相暗殺以来、シリア・サウジ関係に入った亀裂が修復されるだろうと観測筋は見ている。

 アサド大統領は数日前、サウジ国王特使であるアブドゥルアズィーズ・ブン・アブドゥッラー王子と、彼に同行したアブドゥルアズィーズ・アル=ハウジャ情報相兼文化相と会談し、現在のアラブ情勢、特にレバノン情勢について話し合った。

 予定されているサウジ国王のダマスカス訪問は、ジェッダとシャルム・シェイフでのサウジ・エジプト首脳会談の後に行われる。シャルム・シェイフ会談には、バハレーンのハマド・ブン・イーサー・アール・ハリーファ国王も参加した。この首脳会議では、議会選挙後のレバノン情勢とパレスチナおよびイラク情勢、和平プロセスを中心に協議が行われた。

 今年1月にはクウェートで経済社会開発首脳会議が開催され、2月11日にはリヤードで開催された4ヶ国首脳会議で、アラブ諸国間の和解の基礎が築かれた。この会議にはエジプトのホスニー・ムバーラク大統領、サウジ国王、シリア大統領、クウェートのサバーフ・アル=アフマド・アル=ジャービル・アル=サバーフ首長が出席した。アサド大統領とサウジ国王は今年3月30日のドーハ首脳会議で対面している。

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( 翻訳者:青山沙枝 )
( 記事ID:16903 )