G8ラクイラ・サミットの主要経済国フォーラム出席のエルドアン首相「EU問題は話題になし」
2009年07月11日付 Milliyet 紙

エルドアン首相は、トルコに特権的パートナーシップの提案をしたことから時に非難してきたフランスのサルコジ大統領とは食品安全について、ドイツのメルケル首相とは経済危機について話したことを明らかにした。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、G8サミットにおいて、トルコのEU加盟に反対しているフランスのサルコジ大統領とは、食品安全についてしか話をせず、ドイツのメルケル首相とは経済発展について話したと述べた。

エルドアン首相は、G8サミットの後、トルコの記者団に向けて会見をした。記者の、「昨日(7月10日)、EU加盟国の首脳と会議をされましたね。トルコのEU加盟に関する新たな項目に関係した、どのような話し合いになりましたか?」という質問に対し、エルドアン首相は次のように述べた。

「我々の(EU加盟)交渉に関する過程については、皆とではなく、今期のEU議長である有能な同僚、フレドリック・ラインフェルトとよりたくさん話しました。そこでは、彼自身の誠実な姿勢を、いつものように表明してくれました。我々は目下、議会の外でできることをする形で、議会が開かれる時までやれる限りのことをやろうと計画しています。」

■G8の代わりにG14

エルドアン首相は、記者の、「G8構成をG14構成に変更するということが取りざたされています。G14構成では、将来的にトルコも入るであろうと、イタリアメディアでとりあげられました。この件に関するお考えはどのようなものですか?」という質問に対しては、次のように答えた。

「本当のことを言うと、私が参加した会議では、このことは話題に上りませんでした。しかし、このことの背景については聞いています。この件に関しては、G14説を主張する者がいるように、G20説を主張する者もいるでしょう。そう思っているので、ピッツバーグでの会議では容易な方法、たぶん違った状況が提示されるでしょう。だから、国連の会議を待ちましょう。」

エルドアン首相は、イタリアメディアに行った会見について触れるある記者の、「サルコジ大統領とメルケル首相に関して、いくつか不満がおありでした。それは感じ取ることができました。つまり、トルコに関して、直接対話の際には(巷間伝えられるものと)違ったメッセージを語ったが、それぞれの自身の世論に対して話す際にはまた違ったことを語った、と述べられました。このサミットで、サルコジ大統領のほかにメルケル首相ともお会いになりましたか?大統領たちご自身に、このことをお話しする機会はありましたか?」という質問に対し、次のように答えた。

「話し合いで、このことは話題に上りませんでした。サルコジ大統領ともメルケル首相とも、そのような話し合いはありませんでした。目下の世界的財政危機、経済危機に時間を割き、メルケル首相とは特にこれらのことを話し合いました。サルコジ大統領とは、ただ食品安全のことだけについて、短い話し合いをしました、それだけです。」

■サルコジ・ショー

G8サミットでは、フランスのサルコジ大統領の写真がたくさん撮られた。サルコジ大統領は、カーラ・ブルーニ夫人との幸せな写真を撮らせた一方で、接待をする女性たちにプレイボーイらしい眼差しを向けずにもいられなかった。サルコジ大統領に、ある他の首脳のボディーガードがぶつかり、自身のフランス人ボディーガードが怒ったが、大統領は彼を押さえ、喧嘩にはならずに済んだ。

■カナダ首相:「私にも弱みはあるがベルルスコーニ首相のようではない」

イタリアのラクイラで開催されたG8サミットは閉幕した。非核兵器化、アフリカにおける貧困と飢餓との戦いのような、世界的な問題について話し合われた3日間のサミットは、以下の様々の詳細な出来事により、退屈な雰囲気から少しは抜け出すことができたようだ。

・ サミットに参加した世界の首脳の夫人たちは、世界食糧計画のローマ本部にて、世界における飢餓をテーマとした会議に参加した。ガーナの子供たちに踊りと歌で歓迎された夫人たちは、ここで食糧支援に関する情報を得た。

・ フランスのニコラ・サルコジ大統領のカーラ・ブルーニ夫人は、サミットが開催されたラクイラの地震被災地を訪れ、被災者が治療を受けている病院に、7万ドル(およそ10万8千トルコリラ)を寄付した。

・サミットに招待されたリビアの最高指導者ムアンマル・アル・カダフィ大佐の(宿泊用)テントを建てるために、ラクイラの、サミットが開かれる財務警察学校にあるサッカー場が割り当てられた。

・ 世界では、サミット開催中多くの抗議デモが行われた。これら抗議デモの中で最も大規模なもののひとつは、グリーンピース(国際環境保護団体)の100人グループが、イタリアの四大熱電発電所を封鎖したことであった。

・家族写真撮影の際、ある首脳のボディーガードがサルコジ大統領にぶつかったことから、場が緊迫した。

・カナダのステファン・ハーパー首相、アメリカ合衆国のバラク・オバマ大統領、フランスのニコラ・サルコジ大統領、イタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ首相は、家族写真撮影の際、またもやメディアにネタを提供することとなった。これらの首脳は、その場のネームカードを整える美しい女性から目を離さなかった。

・カナダのハーパー首相は、ジョークを交えた会見を行った。ハーパー首相は、「とても活力にあふれた」と表現するベルルスコーニ首相の、メディアで報じられた私生活に関するスキャンダルについて触れ、「ちょうどベルルスコーニ首相のように、私にもたくさんの弱みがあるが、彼ほどではありません」と延べ、記者会見の参加者を笑わせた。

■サルコジ大統領、政府専用機に「カーラ」の名

フランスのサルコジ大統領は、国に8千百万ドルを要した専用機に、カーラ・ブルーニ夫人の名前を付けた。最も高額な公用機のうちのひとつである、ダッソー・ファルコン7Xに「Carla One(カーラ・ワン)」と描かれたものが、サルコジ大統領に贈られたことがわかった。サルコジ大統領が、経済危機であるのにもかかわらず、昨年、3億9千万ドルで飛行機2機とエアバスA330-200を1機注文したことは、フランス世論に物議を醸していた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:16925 )