アルジェリア出身の人気歌手シェブ・マミ、元恋人への暴行容疑で懲役5年の有罪判決
2009年07月04日付 al-Quds al-Arabi紙

■ フランスの法廷、アルジェリアの歌手“シェブ・マミ”に懲役5年を言い渡す
■ 恋人に暴行し、強制的に流産させようとしたため

2009年07月04日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HPコラム面

【アルジェリア:本紙:カマール・ザーイド】

 ボビニー裁判所(パリ郊外)は金曜日、“シェブ・マミ”として知られているアルジェリア人歌手、ムハンマド・ハリーファティーに懲役5年の刑を言い渡した。彼の子を妊娠した元恋人が拉致され、非合法なやり方で堕胎を強制されたとして起こした訴訟の公判が、木曜日から始まっていた。

 この判決は唐突に出された。なぜならフランス国籍を取得している“シェブ・マミ”は、アルジェリアのパスポートも所有していることを利用して、保釈時にアルジェリアに逃亡していたからだ。内容は明らかにされていないものの、何らかの保証を得るまでは出廷しないと言い張ってシェブ・マミだが、法廷の始まる48時間前に、自ら進んでフランスに戻った。そしてフランスに数歩足を踏み入れたところで拘束されたのだ。

 シェブ・マミが自らフランスに向かったのは、減刑の取引が成立したしるしだと言われてきた。それは彼がアルジェリアのアブドゥルアジーズ・ブーテフリカの近しい友人であり、大統領が2005年末にパリのヴァル・ドゥ・グレース軍病院で治療を受けた際に、閣僚や首相すら見舞いを許されなかった中で、見舞を許された唯一の人物だったこと、同様に前フランス大統領ジャック・シラクが2003年にアルジェリアを訪問した際に同行したというような事情があるためだ。だが担当検事は木曜夜、今回の事件で共謀したとしてシェブ・マミに禁錮7年、前マネージャーのミシェル・レヴィに禁錮6年を求刑した。

 シェブ・マミは裁判所の前で崩れ、涙を浮かべてすすり泣いた。彼は間違いを認め、恐ろしいことが起きたと認めはしたが、元恋人に堕胎を強要することは全く考えなかった、なぜならそれは自分の道徳と信仰に反するからだ、と強調した。

 そしてマネージャーのミシェル・レヴィに責任をかぶせ、被害者を無理やり流産させようと提案したのはレヴィであり、彼が言い出さなければこんな解決策を自分は考えなかったと主張した。

 またシェブ・マミは元恋人の拉致と堕胎強要の現場となった彼の所有による別荘に、自身も立ち会っていたことを否定したが、そこで何が行われていたのかについては知っていたと述べた。

 この問題の始まりは2005年にさかのぼる。報道カメラマンのアルジェリア系フランス人女性、“イザベル・S”はアルジェリア人歌手シェブ・マミの子を妊娠していることに気づいた。そこで彼に、このことを秘密にする代わりに3万ユーロを支払うよう要求した。しかしシェブ・マミはマネージャーのミシェル・レヴィと共謀し、彼女をアルジェリアへおびき寄せ、首都の高級住宅街に自ら所有する別荘に拉致して、無理やり流産させようとした。彼女は大量に出血したにもかかわらず妊娠を続け、数ヵ月後に女の子を産んだ。

 それから彼女はフランスの法廷にシェブ・マミを告訴し、彼は逮捕されたものの、後に保釈された。彼はその機に乗じてアルジェリアに逃亡し、二度とフランスには戻らないと公表していたが、最終的には妥協して自らフランス当局に出頭することとなった。

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(翻訳者:香取千晴)
(記事ID:16962)