レバノン南部住民らがイスラエル軍の領土侵犯に抗議行動、国境地帯に緊張
2009年07月18日付 al-Hayat 紙
■ クファルシューバの住民らがイスラエル軍の設置したフェンスや阻塞を撤去
2009年07月18日付アル=ハヤート紙(イギリス)アラブ世界面
【ベイルート:本紙】
レバノンと占領下パレスチナの境界地域では、ビルカ・バアサーイール村の周囲にイスラエル軍によって設置されたフェンスを住民らが撤去し、緊張した空気が張りつめた。住民らはイスラエル軍が築いた阻塞も除去した。そうした中で昨日、レバノン南部で活動中の国連部隊UNIFILのクラウディオ・グラツィアーノ司令官がレバノンのミシェル・スライマーン大統領を訪問し、現在の治安情勢やレバノン国軍とUNIFILの協力について報告を行った。
ジャン・カフワジー国軍司令官はリタニ川南部に展開中の部隊を視察し、ナークーラにグラツィアーノ司令官を訪問した。この会談で話し合われたのは、「クファルシューバのビルカ・バアサーイール村の周囲で敵イスラエルが最近行っているレバノン領土への侵犯を阻止する努力のの経過や、レバノンが反対している敵イスラエルによる占領状況の改変を防止する策の模索、さらには、国軍と国連部隊の調整・協力レベル強化の件、イスラエルがレバノンの主権を度々侵害している問題への対策」であった。
グラツィアーノ司令官はレバノン国軍部隊の能力を賞賛し、国連部隊への協力に満足していると述べた。
クファルシューバの住民はカースィム・ハーシム議員とイッザート・アル=カーディリー町長を先頭に、ビルカ・クファルシューバからアルクーブ高地のハサン・ゲートにかけての地域で続いているイスラエル軍の侵犯行為に反対するデモ行進を行った。住民らは侵犯の現場で鉄柱数本を破壊し、村の東と北に設置されたフェンスを撤去し、最後は今月初めにイスラエル軍が設置した土嚢のバリケードへと到着した。住民らはバリケードの上にレバノン国旗を掲げた。境界線の両側では、解放されたレバノン側では国軍とUNIFIL部隊、反対側ではイスラエル軍により、厳戒な警備措置が敷かれた。昼頃には[イスラエルの]メルカヴァ戦車3台が導入され、侵犯現場の近くで国軍およびUNIFIL部隊と相対して配置され、緊張した空気が張りつめた。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:16986 )