ファタハとハマースの対話会議、次期ラウンドの開催は微妙な状況に
2009年07月18日付 Al-Ahram 紙

■ファタハとハマース、第7ラウンド開催の可能性を協議するため、カイロで今日会談
■イスラエル当局、ユダヤ人のデモに備えて西エルサレムの治安強化

2009年07月18日付アル・アハラーム紙(エジプト)HPアラブ諸国面

【カイロ:アシュラフ・アブルハウル、サミール・アル=サイイド】【ガザ地区、占領下エルサレム:諸通信社】

ファタハとハマースは今日カイロで会談を行い、パレスチナ国民対話の第7ラウンドが予定通り次の土曜日に開催される可能性についてゼロから 協議する。また第6ラウンド以降の成果、特にヨルダン川西岸地区とガザ地区の拘束者問題に関する成果の評価も行われる。

 今日の会談はエジプトの後援により行われる。エジプト治安関係者のハイレベル代表団は一週間前、シリアの首都ダマスカスとヨルダン川西岸地区のラーマッラーを訪問し、パレスチナ諸勢力の指導者らと面会していた。中でもファタハ、ハマース、イスラーム聖戦、PFLP、DFLPの指導者らとの面会が、パレスチナ国民対話を成功させ、和解 を実現しようとするエジプト政府の努力の一環として行われた。

一方、パレスチナ立法評議会内ファタハ会派の長を務めるアッザーム・アル=アフマド氏は、「今日の会談は基本的に、次の土曜日に開催予定の対話会議の確認を目的としている」と述べた。今日の会談でファタハ代表団を率いるアル=アフマド氏は、ファタハとハマースの間で懸案となっている問題について、今のところ新たな進展はないと述べ、数ある問題の中でもとりわけエジプトの提案に関して、両勢力の立場には大きな隔たりがあると強調した。先にエジプトは、評議会選挙および大統領選が行われるまでの暫定期間、ガザ地区行政を監督するために、諸勢力共同の委員会を設立するという 提案を行っていた。

 また別のファタハ関係者は本紙の取材に対し、ファタハ中央委員会のファールーク・カッドゥーミー委員長が故ヤースィル・アラファート暗殺に関して出した声明〔訳注:アッバース大統領がイスラエルと協力して当時のアラファート大統領を暗殺しようとしたとのカッドゥーミー発言のこと〕から発生し、現在ファタハ内で巻き起こっている対立が、次の土曜日に予定されている国民対話第7ラウンドの開催可能性を後退させるのではないかとの懸念を表明した。「ファタハ首脳部は元々、8月4日にベツレヘムで開催予定の第6回党大会の準備で多忙を極めていたところに、カッドゥーミー委員長の発言によってさらに忙殺されることになったため、国民対話ラウンドが期日に行われる可能性は後退した」と関係筋は言う。

 一方、占領下エルサレムではイスラエル当局が昨日朝、西エルサレムの治安部隊を増員した。ユダヤ人過激派による新たなデモに備えるためで、その前日夜にも暴力事件が起きていた。イスラエル警察のミキ・ロンヴェルド報道官は、一昨夜18人の警官が投石によって負傷し、昨日の明け方まで続いた激しい衝突で34人のデモ参加者が逮捕されたと発表した。

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( 翻訳者:川上誠一 )
( 記事ID:16997 )