「岩のドーム」はアクサー・モスクか?—TRT1TVの生中継はスキャンダル
2009年07月21日付 Milliyet 紙

トルコ公営放送(TRT)1が数週間前から視聴者に「史上初」だと宣伝して放送したアクサー・モスクからの「ミーラージュの夜(ムハンマドの昇天)」を記念する宗教儀式の生中継が、同じ場所にある岩のドームから行われていたことが明らかになった。

TRTが「ミーラージュの夜」のために行った特別生中継は、初めてトルコの報道機関が、預言者ムハンマドが昇天した場所であるアクサー・モスクから生中継を行ったことで重要なものであった。数日前から画面下テロップで伝えられた番組に関して、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンから許可を得たといわれている。

■ 3億人が視聴した

TRTの生中継は、TRT1、TRTアヴァズ、イラクのキルクークのチュルクメン経営のテレビでも同時放送された。こうしてミーラージュの夜の番組を、トルコ、バルカン諸国、中央アジアや中東で3億人以上の人が視聴したという。さらにトルコから約500人がアル=アクサー・モスクでの番組を観に行った。

TRTは、一晩中イスタンブルのエユプ・スルタン・モスクとエルサレムのアクサー・モスクから同時中継を行っていると視聴者に伝えた。TRTが伝えた情報によれば、アル=アクサー・モスクからの同時中継の間、モスクの中に液晶スクリーンが置かれ、エユプ・スルタン・モスクでの中継もアル=アクサー・モスクの会衆に伝えられた。

生放送の冒頭でまずアクサー・モスクの外観が映し出されたが、その後の中継は岩のドームから続けられた。しかし、岩のドームは通常、アクサー・モスクと混同されるものの、同じ庭で女性が礼拝できるために作られた、金色のドームを持つ別のモスクである。

■ チャールジュ博士「別の場所だ」

イスタンブル宗務官であるムスタファ・チャールジュ博士は、「私もエユプ・スルタン・モスクの生中継の場にいました、そのため画面に何が映されていたかは見ませんでした。アクサー・モスクと岩のドームはそれぞれ別の場所です。情報が与えられた時、『こちらはアクサー・モスクです』と言われたならば、誤りです。同じ区域にあり、時にすべてをひとまとめにしてアクサー・モスクだと言っているのが混同させたのでしょう」と述べた。TRTの関係者らは、放送が岩のドームで行われたことを確認した上で、以下のコメントを発表した。

■ TRT「同じ家の別の部屋」

「岩のドームは実際にアクサー・モスクの一部だという様相を呈しています。一軒の家を思い浮かべてください、家の中の一部屋なのです。我々は家のその一部屋をお見せしましたが、それでも全体としてはアクサー・モスクです。放送の許可はあり、あらゆる場所を放送しました」と述べた。

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:17000 )