イスラエル首相、パレスチナ自治区の分離壁解体を拒否
2009年07月23日付 al-Hayat 紙

■ ネタニヤフ首相、分離壁の解体を拒否:「治安上の目的で建設され、平穏を実現した」

2009年07月23日アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面

【ナザレ:アスアド・タルハミー】

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は昨日(22日)、「治安上の目的で建設された分離壁を残すことが平穏をもたらすのであり、その逆ではない」との理由で、パレスチナ占領地の奥深くに入り込んで建設された分離壁の解体を行わないと宣言した。さらに、占領軍の活動と「パレスチナ治安機関の機能の一定の改善」のおかげで平穏な状態が実現していると述べた。

 この宣言は、ネタニヤフ首相が昨日クネセット(イスラエル国会)に示した政治声明の中で行われた。「マアリブ」紙が「マフムード・アッバース大統領(アブー・マーズィン)はイスラエルに対し、パレスチナ自治区を窒息状態に陥れ、町や村をゲットー化する分離壁を撤去するよう圧力をかけるためアメリカ当局に働きかけている」と報じたことにコメントしたものである。

 ネタニヤフ首相は、イスラエル政府はヨルダン川西岸地区でのパレスチナ人の移動に「できる限り」便宜を図っていると述べ、実際に各地の阻塞や検問所が撤去されたことで「パレスチナ経済に前向きの影響がもたらされる」と述べた。さらに、「イスラエルは、パレスチナ各地における経済プロジェクトの実行を妨げる官僚組織上の障碍を除去するよう努めている」と続けた。

 ネタニヤフ首相は治安面に関して、「政府の政策は、イスラエルに対するロケット弾1発の発射も認めないことを確認している」と述べ、「イスラエル軍はそれらの行為に対しては例外なく応戦する」と付け加えた。

(後略)

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:17036 )