仏外相がシリア訪問、シリア大統領と会談
2009年07月13日付 al-Hayat 紙

■ アサド大統領、クシュネル仏外相と国際的な「前向きな雰囲気を活かす」必要性について協議

2009年07月13日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面

【ダマスカス:イブラヒーム・ハミーディー】

 シリアのバッシャール・アル=アサド大統領は昨日、フランスのベルナール・クシュネル外相と会談し、二国間関係やレバノン、イラク情勢、和平プロセスについて協議し、地域の諸問題への解決策を見出すため、世界における「前向きな雰囲気を活かす」重要性について話し合った。

 ワリード・アル=ムアッリム外相は、「1967年に占領されたアラブ領土からの撤退の原則を含めた、平和実現の根本原則をイスラエルが受け入れることが確認されない限り、いかなる国際和平会議にもシリアは出席しない」と述べ、「いかなる国際和平会議の失敗も、地域の安定と安全に危険をもたらすだろう」「1967年6月4日のラインまで完全撤退することなしには、和平は実現しない」と強調した。

 アサド大統領は昨日、ムアッリム外相とともにクシュネル外相を迎えた。フランス大統領府のクロード・ゲアン事務局長とジャンダヴィッド・レヴィット外交顧問を迎えた1週間後のことである。フランス大統領府報道官は、昨日の会談では「この地域の最新情勢が取り上げられ、対話を通して中東が直面する諸問題への解決策を見出すために、世界に広がる前向きな雰囲気を活かし、それに基づいて構築してゆく重要性が確認された」と述べ、「会談では、公正で包括的な和平実現の一環として、パレスチナ国民和解の早急な実現、ガザ地区のパレスチナ人に課せられた封鎖の解除、アラブ被占領地における入植活動の停止、パレスチナ独立国家の樹立の重要性が合意された」と指摘した。

 アサド大統領とクシュネル外相は会談でレバノン情勢にも触れ、双方が「国民合意への到達と挙国一致内閣の樹立のために、レバノン各勢力間の対話を集中的に行う必要性」を表明し、「イラク国民全体の国民和解実現に向けて、イラク政府の努力を支援する必要性」を強調した。

 シリア外相はクシュネル外相との共同記者会見の中で、「会談では二国間関係および地域情勢が取り上げられ、イラク国民の間で国民和解が実現される必要性や和平プロセスの現状について協議した。シリア側は、和平実現のためのイスラエル側のパートナーがいないことを強調し、あらゆる形態の入植活動の停止、ガザ封鎖の解除、パレスチナ国民和解の実現の必要性を強調した」と述べた。

 その一方で、クシュネル外相は、「イラン問題への対処について完全な合意に達してはいない。しかしこの問題に関してアサド大統領の意見を聞くことは有益である」と述べた。また、フランスがイラクとの関係を発展させていることと、和平プロセスにおける「包括的な解決への到達の必要性」を指摘し、「フランスの立場は周知の通りで、イスラエルの安全を実現するには、パレスチナ国家の樹立が必要だというものだ」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:青山沙枝 )
( 記事ID:17071 )