「4000万人の偉業」切手が近く発行へ:反対の声も
2009年08月05日付 E'temad-e Melli 紙
【エッテマーデ・メッリー】数日中に『4000万人の偉業』と題された切手が披露される予定だ。物議を醸した第10期大統領選挙からたった43日あまりという中で、この切手は歴代の記念切手たちの仲間入りを果たすことになる。
より注目すべき点は、この切手の図案がいまだ、情報通信相が議長を務める切手協議会側の承認を得ていないということである。法律によれば、切手の図案、特に記念切手については、予め切手協議会の会合で審議され、承認された上で、大臣が署名をすることになっている。にもかかわらず、この切手の図案は切手協議会の反対を無視する形で、大臣〔の独断〕によって承認されてしまったのである。〔‥‥〕
郵便公社広報室からは、この切手のお披露目の時期について何の説明もないものの、これまでの取材からは、今後数日のうちに新しい記念切手のお披露目が行われる模様だ。
ある関係者がエッテマーデ・メッリー紙の取材の中で明かしたところによると、切手協議会の会合に出席した各機関の代表者たちは、今回の切手について反対の意を示しているという。この関係者は、以下のように語っている。「日曜日、切手評議会の会合が開かれた。しかし、各機関の代表者らはこの切手の図案を承認しなかった。にもかかわらず、情報通信相は〔単独で〕切手の発行を承認し、改めて〔図案を〕切手協議会に提出して、発行を強行しようとした。しかし協議会側はそれを頑として認めようとしなかった。結局、〔大統領サイドからの〕圧力のもと、協議会側の要求を無視して、私的な形で〔=公式の認可を得ることなく〕切手の印刷が行われてしまった。この切手は〔近々〕、お披露目会で発表される予定だ」。
この人物によると、この切手にはイラン地図の内側に配置された様々な人々が、マフムード・アフマディーネジャード氏、イマーム・ホメイニー、及び〔ハーメネイー〕革命最高指導者らの肖像画やイラン国旗を手に持ちつつ、祝祭を開いている様子が描き出されているという。
匿名を希望するこの関係者は、さらにこの切手の図案に対して出されたさまざまな反対意見について、次のように指摘する。
このデザインに対する反対の大きな理由のひとつは、イランの地図が不完全でペルシア湾とオマーン海の描写が省略されている点である。
また、マフムード・アフマディーネジャードの肖像が、イマーム・ホメイニーや〔ハーメネイー〕革命最高指導者の横に描かれているのではなく、あるプラカードにはアフマディーネジャードの肖像が、別のプラカードには革命指導者たち〔=ホメイニーとハーメネイー〕の肖像が描かれる、というデザインになっている。さらに切手全体を見渡すと、マフムード・アフマディーネジャードの肖像の方が〔ホメイニーやハーメネイーよりも〕多く見られる。
他方、最高指導者の肖像を使用する場合は、最高指導者事務所の承認を得ることが必要である。なぜなら、最高指導者事務所は以前から、最高指導者の肖像を使った切手の発行に反対してきたからである。
一方、切手協議会のメンバーらは、ペルシア湾とオマーン海が省略される原因となっている、図案下部の赤い帯の部分にも反対を表明している。
この関係者はさらに、「切手協議会はこの図案に反対した後、新しい図案を提案したものの、〔大統領サイドからの〕反対に遭った」と続けた。
この関係者はその上で、この切手は郵便公社代表取締役への連絡もなくデザインされたものだと強調した。
〔後略〕
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( 翻訳者:小澤真理 )
( 記事ID:17156 )