実業家が購入した土地を没収したエジプト政府に対し、国際調停機関が巨額賠償金の支払いを裁定
2009年08月01日付 al-Quds al-Arabi紙

■ バンク・ミスル・パリ支店の預金保全措置を解除
■ エジプト政府はシヤーグ氏の私財没収を宣言

2009年08月01日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ロンドン:本紙ハーリド・アル=シャーミー】

フランス法廷は金曜日、エジプト出身の実業家ワギーフ・シヤーグ氏が申し立てていたバンク・ミスル、パリ支店の預金保全措置を解除する決定を下した。シヤーグ氏がタバ近郊に購入した土地をエジプト政府が没収したことに対し、“国際投資紛争解決センター(ICSID)”が賠償金1億3400万ドル(約7億5000万エジプト・ポンド)を支払うよう裁定したが、エジプト政府がそれを拒否したことを受けて、シヤーグ氏はこの申し立てを行っていた。

シヤーグ氏はバンク・ミスルのパリ支店と、バンク・アハリーのロンドン支店で預金保全の申し立てをしていたが、イギリス法廷も来週中に、保全を取り消す決定を出すと予想されている。

この間にエジプト政府は、シヤーグ氏の負債を弁済するために、エジプト国内にある同氏の資産を差し押さえるための措置を続行すると発表した。新聞報道によれば、シヤーグ氏の負債額は数億エジプト・ポンドに上る。しかしシヤーグ氏はエジプトのいかなる方面に対しても負債を負ってはいないと全面否定し、このケースに関する何らかの物的証拠を示すよう、エジプト政府を挑発している。

エジプト政府は賠償金を支払うようにとの裁定は無効だと控訴したが、複数の法律専門家は、国際投資紛争解決センターの裁定は最終判断で、その履行は義務であるとして、控訴は失敗すると見ている。

シヤーグ氏はエジプトの国内法廷でも、土地の所有権を回復できるという判決を得ている。しかし政府はシヤーグ氏がイスラエル企業とパートナー契約を結んだとの理由で、判決の履行を拒否した。ところが政府はそれ以前に、その契約の破棄をシヤーグ氏に承認しているのである。

昨日シヤージュ氏はテレビ局「アル=ヒワール」で発言し、「1994年に私の事業であるリゾート・オアシスのマーケティング契約をイスラエル企業と結ぶよう後押ししたのは、エジプト政府にほかならない。その目的は“イスラエルとの和平の成果を得る”ことにあった」として、“公共の利益”を口実に、政権に近い実業家に有利になるよう、土地の没収を狙ったのだとエジプト政府を非難した。

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(翻訳者:飯田桃子)
(記事ID:17163)