断食聖者(オルチ・ババ)の廟、断食月初日に大にぎわい
2009年08月21日付 Milliyet 紙

イスタンブルでは多くの市民が願いを叶えようと、断食月初日のイフタール(断食明けの夕食)をファーティフにあるオルチ・ババの廟でとった。

ファーティフ地区のシェフレミニにあるオルチ・ババ廟では、イフタールをとりたいと願う人々が午後から集まり始め、イフタールの時刻が近づくにつれ、廟への道に行列ができるほど混雑ぶり。周辺の道でも渋滞が発生した。行列に並ぶ人のほとんどは女性で、オルチ・ババが行ったと伝えられる通りに、酢とパンでこの日の断食を解いた。願いを叶えるために祈りを捧げ、コーランの言葉を読み上げた人々は、この日の断食を解いた後、オルチ・ババの墓石に手や財布、現金や鍵といった様々なものを擦りつけて願い事をした。いっぽう廟につながる道では、酢やパンを売る者も見られた。またいくつかのテレビ局はオルチ・ババ廟から生中継を行った。

■ オルチ・ババとは?

断食月初日のイフタール(断食明けの夕食)をオルチ・ババ廟で行うと願いが叶うと信じられている。オルチ・ババとして知られる人物は、かつてこの地域に暮らし、非常に貧しかったにもかかわらず断食を行い、イフタールを一片の乾パンと酢で解いたと言われている。またオルチ・ババは1453年のイスタンブル包囲で戦った兵士であったという説もある。兵士たちへ水と食料を調達する任務にあった彼は、水不足の時でも水を配り「ババ(聖者の尊称)」と呼ばれるようになったと信じられている。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:17250 )