エジプト当局、ムスリム同胞団幹部4人を逮捕
2009年06月29日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ 指導局メンバーのアブー・アル=ファットゥーフも逮捕
■ エジプト警察がムスリム同胞団の幹部4人を逮捕
2009年06月29日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【カイロ:ムハンマド・アブドゥッラー】
エジプトのムスリム同胞団の関係者は、「警察は昨日、次期選挙前に組織を弱体化させるための治安作戦の一環としてムスリム同胞団の幹部4人を逮捕した」と述べた。
関係者によると、警察は夜明け約1時間前に、カイロのアブドゥルムヌイム・アブー・アル=ファットゥーフ、ガマール・アブドゥッサラーム、ファトヒー・ラーシーンとガルビーヤ県のアブドゥッラフマーン・アル=ガマルのそれぞれの自宅に押し入り、4人をカイロ市内の拘置所へ連行した。
アブー・アル=ファットゥーフ氏は、同胞団の執行委員会にあたる指導局の一員であり、アラブ諸国の医師組合をまとめるアラブ医師連合の事務局長も務めている。アブドゥッサラーム氏はアラブ医師連合の救援・緊急事態委員会の局長を務めており、ラーシーン氏は元裁判官であり、アブドゥッラフマーン氏は教育関係の職についている。
アブー・アル=ファットゥーフ氏とアブドゥッサラーム氏は、ガザ地区のパレスチナ人への救援物資提供の分野で精力的に活動していた。自らをムスリム同胞団の一部と位置づけるハマースがパレスチナ立法議会選挙で勝利した2006年以来、ガザ地区はイスラエルの封鎖下に置かれている。
また12月には、警察はアブドゥッサラーム氏を逮捕し2ヶ月間拘束した。政府がアブドゥッサラーム氏と他2人に対して、ハマースと結びついたジハード集団を組織しようとしたとの嫌疑を掛けたためであるが、この嫌疑について同胞団は否定し、「当局が逮捕に打って出たのは、エジプト政府とハマースの間の緊張が原因だ」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:桑山沙央里 )
( 記事ID:17262 )