ここ1ヶ月で40%の値上げになっている子羊の肉が1キロ21リラになった。値上がりの理由は、羊の減少である。
ここ1ヶ月での子羊の肉の値上がりは、肉屋と消費者を驚かせた。1ヶ月前1キロ15リラだった子羊肉の値段が、21リラまで値上がりした。高級住宅街では値段が更に上がっている中、トルコ精肉協会会長ファズル・ヤルチュンダーは、値上がりの理由として羊の減少を挙げた。ヤルチュンダー会長は、「近い将来、羊を子供たちに動物園でしか見せられなくなるだろう」と述べた。
ケバブ、キョフテと煮込み料理等で有名なトルコ料理に欠かせない子羊の肉は、値上がりは止まらない。8ヶ月間値上がりが続き、ここ1ヶ月で40%も値上がりした子羊の肉は、1キロ21リラになった。子羊の肉の値上がりの原因は、子羊生産者の減少とされている。トルコ精肉協会会長ファズル・ヤルチュンダーは、今日の問題が、何年も話題になっていたことを強調して、「生産者への支援が増えることを望んでいる。生産者がえさに対して払う付加価値税は8%、動物を売るならば1%付加価値税がかかる。政府は僅かな援助で多大な利益を回収している。そもそも減っている羊が、更に輸出されている。値段はとことん上昇している。措置を講じなければ、この値上がりは、50%になる」と話した。
■ 子羊がないと皮もない
ヤルチュンダー会長は、アンカラの村から1年で2万から3万頭の子羊が出荷されるが、30頭の子羊さえいないと主張して、以下のように続けた。
「ムンズル山地で何十万頭もの子羊がいた。現在そこには群れさえ見当たらない。バルケスィルの方では、縮れ毛の羊毛用の羊が育つ。そこでも羊はいない。来年まで子羊はいない。近い将来、子供たちには、動物園でだけ羊を見せられるだろう。子羊の肉が食べられなくとも死にはしない。しかし羊肉で生計をたてるドネル屋、ケバブ屋もいる。子羊がいなくなるなら、靴の皮もなくなる。織物業もなくなる。農政省は、緊急の対策をとらなければならない。
イズミル精肉協会会長アイドゥン・メスタンルも、肉屋が肉を販売できず、客の方は、1キロの肉を買っていた客が500グラムを買い、1週間に一度肉を食べるところを半月に一度食べていると述べた。メスタンル会長は、「肉屋はただ単にシャッターを開けているだけで仕事はなく、もはや経営力もなくなってきている」と述べた。
■ 私たちをレストランが支えてくれている
イズミルの高級住宅街のアスランジャクで41年間肉屋をしているチュナル肉店の店主ヤシャル・ダラスは、今までで初めて子羊の肉がこれほど上がったことを強調して、この地区のレストランに肉を卸売りしているため店を維持できていると述べた。また、「更に、この辺りでは、実業家、弁護士、建築家、医師のように富裕層が暮らしている。肉を注文で届けている。彼らは私たちに肉の値段さえ尋ねない。しかし、店舗を訪れる客が子羊の肉の上の25リラの値札を見ると、振り返りもせずに出て行く」と話した。
■ 売り上げは60%減
年金暮らしの人々が住んでいるウチクユラル地区のクスメット肉店の店主アクン・フチュジュはというと、骨付きの子羊の肉の値段が骨なしの子牛の肉を越えているとして、以下のように説明した。「子羊の肉1キログラムを22リラから売っている。子牛の肉はというと21リラからである。客は値札を見ると『私たちの収入は低く、これほど(物価上昇を補填する)上乗せはない、羊の肉がどうやって買えと』と言う。売り上げが60%も減っている。30年肉屋をしている。他にできる仕事がないためこの仕事を続けている。子羊をセフェリヒサルから買っていた。昨年3500頭の子羊がいた生産者から今年は600頭しか買えなかった。肉の確保に問題がある。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:17264 )