シリア正教徒、聖ガブリエル没後1600年を祝う
2009年08月31日付 Radikal 紙


マルディンのミドヤト郡でシリア正教徒らは聖ガブリエルの没後1600周年を、様々な儀式で祝っている。世界各都市から約3千人のシリア正教徒がミドヤトに来て、聖ガブリエル修道院を訪ねている。

ミドヤト郡に1600年前に存在したとされる聖ガブリエルは、毎年8月31日に様々な礼拝や儀式で祝われている。シリア正教徒に大変神秘的な感覚を抱かせる聖ガブリエルを追悼する日々は、まるでお祭りのような雰囲気の中で過ぎていく。神秘的な感覚が最高潮に達する日として知られる「シャフロド聖ガブリエル」祭のためにシリア、フランス、ドイツ、ベルギー、スウェーデン、オーストリア、オランダから約3000人のシリア正教徒がミドヤトにある1600年の歴史を持つ聖ガブリエル修道院に押し寄せた。

ヨーロッパ各国で暮らすシリア正教徒は、ミドヤト郡から23キロメートル離れた聖ガブリエル修道院に集まり、ティメセオス・サムエル・アクタシュ府主教主導の下、共同礼拝を行った。聖書の引用句で始まった追悼儀式では、讃美歌や祈りが続いた。

トルコとシリアの間の協定により、シリアから多数のシリア正教徒も、ミドヤトの修道院で行われる追悼の儀式に参加した。シリアのカムシュル郡庁から発行された許可書を持ってトルコに入国したシリア正教徒達は、追悼の儀式の後トルコを発つ。

■大鍋には肉無し料理

シリア正教徒の戒律によると、儀式前の5日間、動物を材料とする食事をとることが禁止されている。そのためさまざまな儀式や催しにおいて、大鍋には、米だけのピラフと肉なしでオリーブ油と野菜を使った料理が準備された。世界中からやって来た客人に、この料理がふるまわれた。食事の後、シリア正教徒達は、夜が明けるまで聖書の句を読んだり、祈ったり、眠ったりして時を過ごした。

朝の礼拝でサムエル・アクタシュ府主教のもと、再度集まったシリア正教徒達は、「クッダス」と呼ばれる最後の礼拝によって、聖ガブリエルの亡くなった日を追悼する儀式を終えた。儀式の終了に伴って、動物を使った料理の禁止も解かれ、昼食で出された肉料理を、集まった人々は喜んで堪能した。

■シリア正教徒にとって重要な日

この祝祭日の意味と重要性について話したトゥラブディン聖ガブリエル修道院のサムエル・アクタシュ府主教は、全シリア正教徒が重要とみなすこの日に、一堂に会することで喜びが生まれるとのべ、以下のように続けた。

「シリア正教徒にとって、聖ガブリエルが帰天された日である『シャフロ祭』を、彼の名を抱く修道院で祝うことは大きな喜びなのです。教会の指導者たちにより第二のエルサレムとされる修道院で聖ガブリエルの成した奇跡と共に、彼の成熟した精神、謙虚な心、慈善、もてなしの心、平和主義、そして修道院は、いかなる時代にも見られなかった大いなる威厳と高みを目指そうとする努力により、この地域でさらなる重要性を獲得しました。」

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( 翻訳者:下中菜都子 )
( 記事ID:17330 )