1万2千名の裁判官と検察官、電子投票で裁判官・検察官高等委員会メンバーを選出
2009年09月06日付 Zaman 紙
サドゥッラー・エルギン法務大臣は、昨日(5日)にイスタンブルの法曹会館に集まった報道管理者や記者らに対し、“司法改革戦略実行計画”について説明した。
エルギン法相は、裁判官・検察官高等委員会(HSYK)の仕組みの変更を見込んだ調整がEU加盟交渉の過程の必須項目として出ているとし、ヨーロッパでは裁判官・検察官高等委員会に類似する委員会のメンバー選出の過程に対し、立法府が積極的な形で関与していることに注意を向けた。議会と高等司法のほかに、地方裁判所における1万2千人の裁判官と検察官らも、(裁判官・検察官高等委員会の)メンバー選出を行うことが可能であると強調し、これは国家司法ネットワーク計画を通じて電子投票によって実現されると述べた。会見において、司法改革が単に裁判官・検察官高等委員会に関する変更だけではないとし、逆に司法の独立強化や、中立性の発展といった名の下に重要な措置を講じることになるであろうと述べた。
エルギン法相は、司法改革実行計画において、裁判官・検察官高等委員会のメンバー数が21人に増加することが論争の理由になったことに触れた。着手される変化がEU加盟交渉の過程の一部であるとし、立法府と高等司法のほかに、地方裁判所における1万2千人の裁判官と検察官も(裁判官・検察官高等委員会の)メンバー選出に参加する道が開かれると述べた。同法相が伝えた情報によると、最高裁判所と行政裁判所のほかに地方裁判所から1万2千人の裁判官と検察官が、国家司法ネットワーク計画(UYAP)を通じて電子署名と(電子)投票により委員会にメンバーを送り込むことになる。エルギン法相は、2007年のヴェネチア委員会報告書においても、司法委員会のメンバーの大多数が司法関係者から、残りのメンバーは委員会の民主的な合法性を担保する目的で、法律家の中から立法府側が選出する点が記載されていたことに触れた。同法相は、議会が選ぶメンバーも法律家であるよう明確にすることが提案されたと強調した。司法の独立性と司法が司法関係者自身によって管理されることが重要であるが、司法の説明責任も過小評価すべきではないと注意を向けた。
法務省は、裁判官・検察官高等委員会のような組織がある国で行った調査を参考にし、これらの国のほぼすべてが立法府と第一審の裁判官たちが委員会のメンバーを選出できると紹介した。エルギン法相は、18人のメンバーを持つフランスや、27人のイタリア、21人のスペイン、25人のポーランド・ドイツ・ベルギー・イギリスをこうした例として示した。フランスやイタリア、スペイン、ポルトガル、そしてポーランドにおいては、大統領や上院、議会が委員会(メンバー)を直接任命していると述べた。トルコでは7人制の裁判官・検察官高等委員会の内5人の名誉メンバーを最高裁判所と行政裁判所が任命している。このことは、裁判官と検察官たちの上で高等裁判所が後見(の役)を担っているという印象を呼び起こしている。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:17386 )