イスタンブルのタクシー運賃が再び改定された。今回の改定では深夜料金が廃止される。
イスタンブル広域市交通管理センター(UKOME)は、同市タクシー業者組合による運賃値上げ要請を検討した結果、初乗り料金を2トルコリラから2.5トルコリラ(約154円)に、1キロあたりの料金を1.3トルコリラから1.4トルコリラ(約86円)に引き上げた。待機料金は初めの10分間が無料で、それ以降は5分ごとに0.25トルコリラ(約15円)加算されることになった。
UKOMEは今回の改定において深夜料金を廃止。シリヴリ、チャタルジャ、シレ、ビュユクチェクメジェ、スルタンベイリ、エセンユルト、ベイリキドゥズの各区で営業するCあるいはMが付くナンバーのタクシーに関しては、区境を超えた場合、区外の走行距離1キロあたりの料金を50%値上げした。またこれらの地区外に乗客を送ることはできるがそこで新たに客を乗せることはできず、広域市中心地区を走っているTが付くナンバーの車両も同様に前述の地区へ乗客を運べるがそこで客を乗せることはできないという規則は継続された。
またUKOMEは、橋や高速道路の走行料金は乗客が全額負担する規則も継続する方向である。
なおタクシー業者は9月16日の24時までにカドゥキョイ、シェイランテペ、ゼイティンブルヌ、ベシクタシュ、アクサライの決められた場所でタクシーメーターを調整し、新料金は17日から適用される予定。
■タクシー業者は苦戦中
イスタンブルタクシー業者組合のセミヒ・カチャンオール会長は新料金に関する会見において、イスタンブルのような日に日に大きくなる巨大都市で24時間業務を行うタクシー業者は近年大きな不安を抱えていると語った。
同氏はイスタンブルがもはや昼夜問わず交通渋滞で、その中で営業するタクシー業者の重油代やLPG代が増加する一方、仕事の量は半減していることを明らかにし、次のように述べた。「2007年12月15日付で行った15%のタクシー運賃値上げから20ヵ月たち、料金の大部分が割に合わなくなっています。タクシー業者は日々の稼ぎでどうにか暮らしているのです」
カチャンオール会長は、深夜料金廃止に関しては以下のように評価している。
「我が国で起きている経済危機が原因で、1万8000台のタクシーの深夜営業が減少し、乗客が見つからないと不満を抱えていた業者たちと話し合って深夜料金廃止を決定しました。これにより仕事が増えると見込んでいます。またタクシー業者が不利にならないようにとの観点から、初乗り料金は高く設定しました」
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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:17456 )