「頭をきったのは、スーツケースに入らなかったから」ジュム容疑者、語る
2009年09月17日付 Milliyet 紙


ミュネッヴェル・カラブルトさん殺害で容疑をかけられているジェム・ガリプオールが、警察の取り調べの中で、海外には出ておらず、見知らぬ場所に見知らぬ人物によって連れて行かれたと話した。警察によれば、犯行に対しためらいはない。身柄を拘束された時、ジェムの精神状態は錯乱しており、悲しそうな様子で震えていたが、身につけていた衣服は新品ではないが清潔だった。ジェムの身柄を拘束したあと「来なさい。私たちに身を委ねなさい」と発言したとされる警官によれば、事件は悪魔崇拝との関係はない。

「後悔しています。彼女の代わりに私が死んでいれば」と話すジェム・ガリプオールは、ミュネッヴェル・カラブルトさんを事件当日学校から連れ出すと、母親に「友達と家に帰る。家を空けておいて」と告げた。ジェム・ガリプオールは「なぜ殺意を持ったのか」との質問に対し「わからない」、「ミュネッヴェルさんの首を切ったのはなぜか」との質問に対しては「スーツケースに入らなかったから」と答えた。ジェムは「のこぎりを使うことをどうやって思いついたのか」との質問に対しても「わからない」と答えた。

■ ガリプオールの供述からの見出し

・ 海外には出ていない。見知らぬ場所に見知らぬ人物に連れていかれた。見知らぬ人物に見知らぬ庭付きの家に連れて行かれ、そこで泊まった

・スーツケースに入らなかったので死体をのこぎりで切断しギターケースにいれた

・エティレルで死体を遺棄した場所は適当に選んだ

・とても悲しい。彼女ではなく私が死んでいればよかった

・事件に悪魔崇拝はない

・バフチェシェヒルの家から70万ドルがなくなった

・以前に逮捕されたことはない

■ 殺害についての質問に混乱

ミュネッヴェル・カラブルトさん殺害容疑で指名手配となって197日後に警察に身柄を拘束されたジェム・ガリプオールは、尋問で殺害時について訊かれると震えながら神経に異常を起こした。警察は、ジェムが混乱したため、再度殺害時に関する質問はしなかった。

警察は、ジェム・ガリプオールの弁護士とともに身柄を拘束したバフチェリエヴレルの現場にあるすべての可動式電子統合システムのカメラを回収し調査に着手した。

イスタンブルのムアッレム・ギュレル知事は、ジェム・ガリプオールの逮捕を受け、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がイスタンブル警察に感謝の意を表したことを伝えた。エルドアン首相は、ギュレル知事に「ジェムが逮捕され次第私に連絡するように」と言っていたという。

ジェム・ガリプオールの身体検査では、財布から本人名義で作成されたクレジットカードだけが見つかった。調査で、クレジットカードは一切使われていないことが判明した。

■ 精神状態が正常であったとはいえない

ジェム・ガリプオールの弁護士アイテキン・カヤは、ウスキュダル少年鑑別所の前で行った説明で「報じられている場所で少年を引き取り、県警関係者と会った。彼らは、ジェムはすでに我々の客だと言った。静かな形で何ら混乱なく身柄を抑え、健康診断に連れていった。私も少年鑑別所に来た。少年のお腹がすいていたため、サラミ入りパンをかった。彼が食べているとき、その様子を見れば、すべてを起こしたのはこの子供なのかと思うでしょう」と話し、また「ガリプオールの精神状態が正常であったとはいえない。これについては今回の事件ではまったく取り上げられていない。なぜならこのような形できちんとしたコミュニケーションをとれなかったからだ。『父親を悲しませてしまった。不当な立場にしてしまった』と言っていた」と話した。

■ジェム・ガリプオールの身柄を拘束

ジェム・ガリプオールは、イスタンブル少年裁判所で、精神科医と弁護士立会いのもと2人の検察官から約7時間にわたり尋問をうけた。ジェムが頭の中を整理できないと訴えたため、尋問にはたびたび休憩が入った。彼は疲労を訴え、たびたび神経に異常を起こした。ジェム・ガリプオールは尋問のあと召喚された少年裁判所により身柄拘束(の判断を)受けた。

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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:17475 )