サウジアラビアのヤンブウ市で治安部隊と指名手配者が武力衝突
2009年09月23日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ サウジアラビアのヤンブウ市で治安部隊と指名手配者が武力衝突
2009年09月23日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ロンドン:本紙アフマド・アル=ミスリー】
昨日未明、サウジアラビアの北西に位置する、紅海沿岸の町ヤンブウ付近で、サウジアラビア治安部隊と指名手配者たちとの間で交戦があった。
ヤンブウからサウジ筋が本紙に語ったところによると、交戦は未明に始まり、武装勢力側の2名が死亡、治安部隊側の9名が負傷した。治安部隊はガソリンスタンドに立てこもった手配者たちを包囲している。
複数の筋からの情報によると、手配者たちが潜伏した後に治安部隊が包囲したガソリンスタンドは、淡水化プラントや石油化学工場から約500メートルの距離にあるという。
同筋によれば武力勢力は手榴弾を使用している。またこの事件は、月曜日未明にメディナ道路を巡回中だった治安部隊が襲われ、1名が死亡した発砲事件と関連していると思われる。また女性1名が治安部隊に降伏したとの情報も出ている。この女性は手配者たちと行動を共にしていて交戦により被弾したため、病院に搬送された。
サウジアラビア政府は事態を制圧するため、緊急部隊と国家警備隊を出動させた。
この衝突は、アブドゥッラー国王科学技術大学の開校式が行われる前日に起きた。水曜日に行われる式典には、各国の首脳や世界各地の学者が参列する予定だった。またこの事件の前日には、「アラビア半島のアル=カーイダ」が新たなビデオテープを公開し、サウジアラビア王族を狙って更なる「同様の作戦」を行うと脅迫していた。
治安部隊と交戦した手配者たちが手配者リストに掲載されているのか否かは、今に至るまではっきりしておらず、「この事件は犯罪目的で、テロリズムやアル=カーイダとは関係がない」と述べる情報筋もある。
これは、ヤンブウで起きたはじめての事件ではない。2004年5月にアル=カーイダ傘下の武装勢力が石油関連会社とホテルを攻撃した際、西洋人6名が殺害されている。この時武装勢力は、アメリカ人と思われる犠牲者を車に結びつけ、通りを引きずりまわした。
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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:17543 )