野党、ギュル大統領の議会演説に猛反発
2009年10月01日付 Milliyet 紙


共和人民党(CHP)党首のデニズ・バイカル氏は、アブドゥッラー・ギュル大統領が国会本会議で行なった演説について、「大統領の演説は、「この問題を我々が解決できなければ、彼らがやってきて、我々の変わりに解決するだろう」という意味にも取れる、大統領の言葉としてふさわしくなく、容認できず、考えられないもので、それを大統領の口から聞いたときには、心底、傷ついた」という形で批判した。

バイカル党首は議会で新聞記者へ向けた会見において、ギュル大統領が話したいくつかの部分は、トルコに大きな緊張をまねき、社会を根底から揺るがしかねない政策を、「政府にかわって擁護し、守ろうという目的」で用意されたものだと主張した。ギュル大統領の演説のこの部分を聞いている何百人もの国民は、大統領の演説に賛成できなったと主張するバイカル党首は、「演説の基礎は、圧倒的多数の人々の意見を無視し、(それらの人々の)アプローチや心配を一切含まず、無効で、意味がなく、トルコのこれまでの歩みやその必要性に立脚しない、トルコに(外から)押し付けられたアプローチを養護するものである。「この問題を解決しなければ、彼らがやってきて、我々の変わりに解決するだろう」という意味に取れる言葉は、一国の大統領の言葉としてふさわしくなく、容認できず、考えられないものである。それをギュル大統領の口から聞いたときには、心底、傷ついた」と話した。バイカル党首は、トルコが、自身の問題を、自身の意思で解決し、今日までやってきたとし、「(なのに)これは、なんという理解!なんという考えだ!」と問うた。ギュル大統領がトルコ大国民議会に来る際、(CHPの議員が)起立しないことを、多くの人が不審におもっているが、ギュル大統領の今回の演説が終わってみると、立たないことがどれだけ正しいかが改めて明らかになった、と話した。

■MHPが起立のみ、CHPは着席

大統領が演説をし終わった後に、公正発展党(AKP)と民主市民党(DTP)所属の国会議員は立ち上がって、拍手をした。ギュル大統領の演説が終わったとき民族主義者行動党(MHP)の議員は立ち上がったが拍手をせず、CHPは座り続けた。無所属のトゥンジェリ県選出の議員のカメル・ゲンチは、大統領の演説中によく野次を飛ばしていた。CHP党首のデニズ・バイカル氏は、新聞記者からのギュル大統領の演説に関しての評価の質問について、「新年度になるときは議論をしたくない」と述べた。バイカル党首は、軍の代表が大国民議会での大統領の演説を傍聴するために議会にきたことについても、「軍人が議会にくるのは自然なこと」という形で評価している。また、この国会初日には、海外組織の代表や非常に多くの傍聴人が参加した。

一方、この年、初めて本会議場の国会議員の机に花束が置かれた。国会の温室では、10つの予備を加え560の花束が準備された。国会議員の机には赤、白、ピンク、黄色からなる「ガーベラ」の花が置かれた。花束は、レモングラス、ツゲ、アスパラガス、ヒイラギの葉で飾られた。花束には大国民議会のメフメト・アリ・シャーヒン議長の「新しい年度の始まりにあたり、今年がよい年となり、みなさんが成功することを祈ります」というメモが添えられた。

MHP党首のデヴレト・バフチェリ氏は、「われらが大統領の演説をとても注意深く聴いた。大統領は、多くの差異をもつ国(farkliliklar ulkesi)からやって来た外国の大統領のように話した。演説のどの部分にも「トルコ」という概念が盛り込まれなかったことは非常に遺憾だ」と話した。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:17570 )