ギュレル・ゼラ服役囚、恩赦へ―癌で重体のPKKメンバー
2009年09月25日付 Milliyet 紙
法務省は、死の床にあるギュレル・ゼレ服役囚の釈放のための手続きを始め、共和国大統領府も書類が大統領府に提出されれば、許可されるだろうと説明したことが明らかになった。
法務省は、エルビスタン刑務所で癌を患い死の床にいるギュレル・ゼレ(37)のために「特別恩赦措置」手続きを開始した。国民議会人権調査委員会のメンバーで共和人民党のマリク・エジュデル・オズデミル議員は、2009年9月7日付で恩赦を求める手紙へ大統領府におくり、それには有名な詩人であるジェマル・スルヤが『すべての死は早死にである』という詩を添えていた。この書簡への返答で、大統領府は、(婉曲に)「恩赦」を意味する表現をもちいている。
大統領府からの返信では、ゼレの病状について、法務省から情報を求め、その病状を今後も注意深く見守り続けること、そしてゼレの弁護士たちが担当検察官に「刑の執行延期」のための申請をしたことにふれ、次のように述べられている。
「刑の執行を、病気を理由に延期することについては、本件の執行は共和国法務庁によって決定される性質のものであることから、司法の独立性を鑑み、大統領府には介入する権限はない。」
■関係書類は、関係省庁で検討中
大統領府の返書は、ゼレの弁護士たちが法務省に「恩赦」申請をしたこと、またこの申請が受理されたことにふれ、、「2009年9月7日付で法務省によって特別恩赦措置(の手続き)がはじめられた」と述べている。
書簡は、法務省がゼレのついての書類を大統領府に送ってきた場合、アブドゥッラー・ギュル大統領は恩赦権限を行使するだろうとし、次のように続ける。
「大統領は、刑の軽減や恩赦の権限を自由に発揮できるわけではない、服役囚の病状を確認した、設備の整った病院によって発行された診断書とこれを確認する法医学協会の報告書に基づく法務省の関係書類を、(法務省が)大統領府書記局に送ってきて始めて、(刑の軽減や恩赦の権限を)行使する。」
前述した書類は、(依然)大統領府に送付されなかったことから、大統領閣下が、検討されることは不可能だったとう。
■書類が大統領府に送られますように
特別恩赦措置がはじめられたことを大いに喜んでいるというオズデミル氏は、「手紙からは、大統領が、ゼレの書類が届いたら、恩赦権限を行使するだろうことが理解できる。ゼレが残された人生を家族と過ごせるとわかり、とてもうれしい。早急になされれるべきことは、法務省が恩赦措置の書類を早く作ること。大統領府がこれをきちんとフォローしてくれることを望んでいる。法務省と連絡を取り、書類が一刻もはやく大統領府に送付されるよう努力する」と述べた。
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( 翻訳者:山口真奈 )
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