ベフヌード・ショジャーイー、キサース刑に処せられる:和解への努力も実を結ばず
2009年10月12日付 Jam-e Jam 紙
時計の針が朝3時30分を指した頃、ベフヌード・ショジャーイーに対する絞首刑が行われるエヴィーン刑務所の外には、最後の望みをかけて受刑者の親類らが集まっていた。処刑を目前にしたこの若者に、再び命を与えることができるのではないか――そう祈りつつ。
殺害された被害者の両親がエヴィーン刑務所前に現れると、集まっていた人々は両親を取り囲んだ。キサース刑免除に同意し、刑の執行を止めるよう懇願する者も現れた。
混乱の中、被害者の両親の声はかき消されたまま、彼らはエヴィーン刑務所の小さなドアから刑務所の敷地内に入った。
ベフヌードは2日前、キャラジにある「ゲゼル・ヘサール」刑務所からエヴィーン刑務所に、収監場所を移されたばかりだった。刑執行判事で、テヘラン刑事検察庁和解調停委員会の委員も務めているジャーベリー判事――同判事はこれまで数回にわたり、ベフヌードへのキサース刑免除を遺族に嘆願する会合に出席してきた――は、殺害された被害者の父親ナスロッラーヒーとの話し合いに再び臨んだ。刑の執行を見届けるためにエヴィーン刑務所を訪れた被害者両親に対し、ジャーベリー判事はショジャーイー受刑者の犯した罪の赦しを求めたが、それもムダであった。
時計の針が5時30分を指した。すべての努力は、徒労に終わった。ベフヌード受刑者の弁護人2名が数分間、同受刑者と声を交わした。受刑者は絞首台のロープを見て、明らかに震えていた。ベフヌードは再び殺害された被害者の両親のもとへと歩み寄り、刑の免除を懇願した。しかしこの懇願も、聞き入れられることはなかった。
ついに、青色をした絞首台のロープが、受刑者の首の回りに巻き付けられた。殺害された被害者の両親は、ベフヌードが乗った四つ足の台の足の部分をそれぞれ一つ手に持ち、それを引いた‥‥。
( 翻訳者:斉藤正道 )
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